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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

機屋さん

2011年11月21日

今日は午後から職人さんと話をしていて、この産地のご高齢になられた機屋さんが入院されているというようなお話でした。シャトル織機を動かしていると聞いていた機屋さんだったので、林与自身のことはさておき大変だろうなあと思っていたのです。

戦後、GHQの指導により、洋装化が強いられて、昭和30年頃には着物は売れなくなってきました。同時に小幅の織機も限られた着物需要向けとなり、より広い幅の織機が使われることになりました。昭和30年代に20歳くらいでお仕事をされていた方というのが今70歳を超えられるくらいになっていています。

今の時代に、20代くらいの方で、織機を動かそうという方がおられたらそれは本当にありがたいことだと思います。織る仕事はそれほど難しくなくても、織るために織機を調整する仕事がなかなか難しいのです。それをできる人々が消えてしまうと織機自体が残っても意味がなく産業自体が消えていくのです。

織物というのは、人手をたくさん必要とする産業なのですが、それが誰でも織機を動かせるように技術が発達したことにより、人手を必要としない産業に変わって行ったのですが、それが結局、進化ではなく退化だったのかもしれません。


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