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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
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2012年04月08日
今日は春らしい穏やかなお天気で、18度くらいまで気温が上がっていました。外に出ていると隣のおじさんが孫をつれて散歩されていました。普通の日曜日よりも通りに子供が今日は多いなあと思っていると、豊満神社の春の祭典ということでした。

近江上布の起源は一般には高宮布とされていますが、それ以前の中世に大国の荘と呼ばれていたこの地域は織物が盛んな地域で旗神を祀るとされる豊満神社からしても、高宮布以前から大国庄(豊国地域)では麻織物を織る技術があったと私は想像しています。

私自身は、秦氏というのは一般に渡来人を指すとは思うのですが、やはり、中国の秦に由来する気がしていて、秦の時代に日本に来たという徐福が、日本の織物が飛躍したきっかけではないかと思います。今は国境のようなものがありますが、当時、中国も日本も逆に言うとたどり着けば人との出会いがあるだけというようなものではないでしょうか。土地自体も所有という概念すらなかったといえますので。

中国にしても国の中で今でも言葉が通じないというほどですし、日本国内においても地域ごとに言葉が違っていたので、織物のノウハウにしても血縁関係が広がるにつれて自然と広まったのではないかと思います。春の穏やかな日に古のことを想像してみました。歴史や考古学は文学的であって、人によって捕らえ方が異なり見識が異なってもよいものだと思います。
2012年04月07日
今日は、午後から、キッチンクロスの案件で東京よりお客様がお越しくださいました。林与のキッチンクロスをより多くの店頭でごらんいただける機会が今後は増えてくるのではないかと思っております。

ネットでのキッチンクロスも好調に販売をさせていただいて在庫がほとんどない状況でございます。在庫の拡充を5月の中ころから行えるかと考えておりますので、今しばらくお待ちくださいませ。

林与自身もHDタイプのキッチンクロスを、洗面所などで手を拭いたりするのに使っています。これはほんとよい感じの風合いに育っていくクロスですので使えば使うほどに愛着が沸いてくる感じです。1年ほど使うと、クタクタな感じになりますが、丈夫に作ってありますので何年でもお使いいただけます。

記念のプレゼントなどに非常によろしいのではないかと思います。
2012年04月06日
今朝は大阪から彦根にお客様が起こしになられる予定でしたが、それが午後からになって午前中はいろいろなものごとの処理に追われていました。ご依頼などの案件が積もりすぎていてオーバーローディッドな状況が続いています。

織物の企画をするのは簡単なのですが、それをいざ実行に移すとなると、材料を使って人が働いて、設備があってものが出来上がりますので、それを支えるだけの覚悟が必要です。そういう覚悟の部分は、よほど腹をくくってしないといけませんので、それが出来ないとものをつくるのは難しいものです。
2012年04月05日
今日、お昼に車で走っていると外の温度は17度、桜が咲いてもおかしくない日和でした。でも、午後からは崩れて寒くなり雨も降ってきて…。

リネンに関するお問い合わせなども多くなりご対応に追われています。今日は工場の中で織機が3台くらい動くように調整をいたしました。ようやく落ち着いて動き始めたようです。あと、近くの糸加工工場の社長とお話をしまして来年の生産に向けてものづくりの相談をしています。そろそろ来年のものづくりの準備です。

アパレルさんからは、連絡が届いて百貨店さんの企画に取り上げていただいた件でのカタログの校正を依頼いただきました。海外ブランド向けに企画が進んでいる手もみの本麻を取り上げていただいています。

ある製品の製造メーカーの会社さんからは仕上げに使う布を探しておられるということで、ご相談がありました。どの業界においてもプロが使うものというのは市販されていることが少なくなってしまって探さないと見つかりにくいものです。

シャトル織の件で、連休前にということでアポイントもいただきました。時間のある時期なら織れる仕事もあるのかと思っています。12月から追われすぎてあっという間に4月です。まだ、忙しいのは5月くらいまで続きそうで、この夏に販売するネット向けの生地の生産も期待くださっているお客様も多いので、5月の中ごろからは、ネット向けの生地の生産をがんばろうと思います。
2012年04月04日
林与は今年度も、世界最大規模のテキスタイル展であるインターテキスタイル上海をPRの場として動いていこうと考えております。前年に置きましては秋冬展にも関わらずリネンでPRを試みましたが、ありがたいことに、日本ブースの中では大手企業さんに並んで人気の上位に入れていただき日本のリネンや麻織物の世界を十分にPRさせていただけました。
http://www.japancreation.com/shanghai/2012/pdf/pdf_report_Intertex_shanghai_2011.pdf

インターテキスタイル展に出展している何千社中では、単独で出展している企業としては一番小さな企業であるのはほぼ間違いないと思うのですが、林与独自のフラグシップ的なものづくりを貫き世界にPRしつづけたいと考えています。企業規模とものづくりの度合いというのは反比例するような側面があるのではないかと常に考えもしています。大きくなればいろいろなものがつくれるのかというと、企業規模が大きくなるほどに部分的な担当の集まりになってしまい、ものづくりとしてはマイナスの局面が大きくなるのではないかと思っています。

ブースにしましてもジャパンクリエーションなどでも、出展されている中では一番飾りっ気がなさすぎるのに置いてある布は何気に何倍も高かったりするのでそのギャップもやばい感じなのは林与自身も感じているのですが、素材をみて林与らしさを分かってもらえればと思っています。

海外展としましては、来年2月のプルミエールビジョンに出られればと思う気持ちがありますが、林与のものづくりだけでなく、企業規模なども選考要素になってくると思いますので難関も多いですがチャンスはあると思うのでチャレンジするところからスタートです。

昨日は夕方、NHKのテレビの方が、以前ジャパンクリエーションでスズキタカユキさんとコラボで作っていただいたプルオーバーブラウスを取りに来てくださいました。5月2日の「美の壺」という番組の撮影にお使いいただくそうです。上島佳代子先生も登場されるようです。林与は登場しませんが多くの皆さんに見ていただければと思います。
2012年04月03日
今日は、春一番というよりも、台風以上の大風になって、雷が鳴り雹が降り荒れました。これって、異常気象というよりもなんだか自然である気がします。人間の力を超えたものが働かないと人間の愚かさに気がつかないということもありうるのだろうと思うのです。

こういう自然の力に触れると、自然が荒れ狂うような振る舞いを見せたとしても、人間社会や人の心のほうがより無秩序だったりするものです。あらゆる動物の中で、人が地球上のほかの動物を支配しているのも非常に不思議なことです。そしてまた人と人とがいがみ合う。

常に大きなスケールで物事を考えて成り立つようにしなければ、やっていることすらも無意味なのかもしれないと感じることも多いものです。熱い気持ちがなければ伝わるものもないだろうと思います。今日は社員の皆と心をひとつにすることができた一日でした。外の世界が荒れ狂う中、工場の中で私のために精一杯動いてくれてありがとう。
2012年04月02日
昨日どうしても織機の問題で解決しないことがあったので、とりあえず寝て考えようと思いました。そすると朝にその問題の解決方法が浮かんでいました。頭が固かったがためにその解決方法が思い浮かばなかったのです。解決方法を見つけたときに頭が固いなあと自分自身で笑えて来ました。

でも、頭は柔らかくないといけないという風によく言われますが、職人の頭というのは硬いほうがスタイルを守りやすくてよいものだと私自身は思います。また、頭が柔らかすぎると自分ですることよりも人にしてもらうほうを選ぶでしょう。解決方法が見つかったのは良いのですが、その解決方法が邪道に思えて、織れればよいのではなく、別の解決方法を考えるべきなのかとも思ってしまいます。

マーケットリサーチ型のビジネススタイルというのは、手品を見せてもらってその手品を真似るというような形になります。多くのマーチャンダイザーの方のスタイルはこの形です。その
原因は、ものを作れるような環境がないので取っ掛かりが市場に出ているものを探すことから始まります。手品を自分で生み出すようなものづくりが大事で真似をされたとしてもそれは類似品に過ぎず、生み出す苦労を怠ったストーリーのないものというのは消耗戦に直面するに過ぎせん。
2012年03月31日
年度末ということで、普通の月末と比べて、林与自身が大きく変わることはないのですが、お取引先のうち6社の担当の方が交代されるなどいつもの年以上に大きな変化の伴う年度末になりました。

林与の中でも年度末とは関係がないですが、新しい人が入って作業に取り組んでいてくれます。仕事をしてもらうと今までの経験や人の性格みたいなものが仕事に見えてくるもので仕事された糸の一本一本に見えてきます。初めて仕事をする人というのは熟練した人の3分の1から4分の1くらいのスピードな感じです。織物という業種で新しい人を受け入れるのが難しいのもそのあたりの事情かと思います。

また、熟練した人でも仕事が面倒になることも多く、熟練した人の仕事が新しい人の仕事よりも良いとは限らないところが、ミクロ的だけではなく、マクロ的にみても、日本よりも新興国のほうが伸びてきている原因になっているのかと思います。
2012年03月30日
最近は小ロットで染めることが多く、100kg以上の染というのは滅多にないのですが、久しぶりにリネンを120kg黒に染めました。大至急で上がってきてありがたい感じです。

夜は、かばん布を出荷しようとカットしましたところ目付が重すぎてみたいな感じで、これは計算外です。今見直すと非常にしっかりとした良い布だなあと思います。12mほどカットして持っているだけで手首がかなり苦しくなってきます。これは1反を何メートルにすべきかと迷うところです。

林与では、あんまり厚地を扱わないのですがリネンというものは相当重いものだなあとつくづく感じる瞬間です。実際、糸を持っていてもシルクと比べると相当の差で、綿と比べてもかなりの質量の差があるのを感じます。
2012年03月28日
今日は午後から彦根市民会館で城祭りの事業報告会がありました。20ものいろいろな団体が彦根の城祭りを支えておられるのを感じました。彦根といえば彦根城。ストレートなイメージがあるので良いのだと思います。

企業もお客様などにも印象を与えるときに、最大、最小公約数的なストレートなイメージこそが大事だということで、何でも屋さんになると、何でもできますという強みが生まれますが、どこでもできるものしか作れないという弱みも生まれてきます。

今日は長栄座の最終日で夕方から展示に出向きました。今日も感じたのは、布というものは暖かく迎えていただけるということを感じました。業界の方だと何処でも作れるといわれることも多いのですが、こういう場所で物をみていただくと何処で誰が作っているのかということを大事にしてくださるものです。

お客様の多くが布に関して非常に興味を持っておられるだけでなく、かつて携わっておられた方もあって、その自分自身の思い出や懐かしさから応援くださる方もあります。近江湖東の産地も昔は農家なら冬場に機を織っていたといわれる土地ではあります。近江の地で、麻織物が栄えた理由に湿潤な気候というものがいわれますが、それはほんの一部の理由に過ぎないものです。

一番、大きな要素は人という要素で、人の価値観というものが産業を起こすのに一番重要な要素である気がいたします。力を入れて取り組んでみようと思う一人がいれば、それが周囲に広がって、一つの文化を形成していくものなんだろうと思うことが多いのです。それを支援したり逆に壁になるのも、人の価値観という要素であったりいたします。
2012年03月27日
昨日は、中休みの日で、本日が長栄座の2日目でした。林与のブックレットなどをあわただしく準備して米原に向かいました。今日は有料の公演日ということもあって、初日よりもお客様の数は少なめでしたが、着物を着られた方が目立ちました。

高島のかばん屋さんが、出発前に弊社にお問い合わせくださって、会場ででしたらお時間もあってお会いできるということで長栄座の会場でお会いしてお話をしました。ご自身のかばんのブランドを立ち上げることを計画されているとのことで、試作されたかばんなどを見せていただきました。

今日は、展示ブースにお立ち寄りくださった方の数も少なかったのですが、展示しておいた、テキスタイルツリーのテキスタイル用語辞典とリネンキッチンクロスの本に興味を示してくださる方が何人か居られ、ものよりも、情報を求めておられる方も多いのを感じます。公演の終わりまでブースで待機しました。片付けを済んで、食事して帰ると夜の11時を回っておりました。

車で米原から帰る途中、今日も肌寒い一日で、もうすぐ四月なのに今年の桜はまだなのだなあと気がつきました。桜が咲く前日なんかは春の陽気というものがこみ上げてくるような気配を感じるものですが、今年はなぜかまだまだのようです。
2012年03月25日
今日は、朝から長浜で長栄座春の祭典がありました。朝9時には準備に入ろうと思っていたのに、出荷のための準備などが積もって10時過ぎに到着でした。同じく出展されておられますファブリカ村の北川陽子さんが準備を済ませておられ、手伝おうかと声を掛けてくださいます。

同じく能楽でグループ出展されておられました謡の浦部好弘先生が林与の出展を見つけて声を掛けてくださいました。先生は、国の無形重要文化財指定者、いわゆる人間国宝にも認定されておられる方なのですが、今日は先生は、衣装を展示されるために舞台衣装を展示しているとのことで、金襴華やかな衣装はロビー展示の中でもとりわけ目立っておりました。地元愛荘町でも子供に能楽文化の普及継承に力を入れておられます。

特別な世界を守ろうとすれば他と一緒の世界だと駄目だなあと思うのですが、それを社会が支えるというよりは、その方自身が人生のスタイルを変えずに守っておられることで、特別な世界が残されていくというような形なんだと思う気がします。林与とは同じ町内にお住まいというだけでなく、代々親しくしていただいていて、地場のものということで林与で織った本麻の着尺をご愛用くださっています。長男さんが私の姉と同級生、私も次男さんと同級生ということもあり、がんばれよ、というようなエールが伝わって参ります。

準備のほうは順調にできましたが、展示用に持ち込んだものが多すぎて割愛させていただくような形になってしまいました。バックには「林与」ロゴを真ん中にして、ビッグリネンの花のポスターとシャトル織機のポスターを貼りました。今回は2コマ分のスペースをいただけるということで、端から順番に、ジャガード織のリネンテーブルセンター、本麻着尺織物、ストール、キッチンクロス、ハンカチ、本などを並べることができまして展示販売などもさせていただきました。

午後からは、正面のブースで展示されていました山本玄匠氏のブースにご挨拶に参りました。夏頃に玄匠氏からはお電話をいただいておりまして作品を見たいなあとは思っていたのですがお会いしてお話を伺うこともできました。玄匠さんにとっては染が命のような職人的な部分が大事なのだと思います。でも、すべて手描きで描かれているというのが私にとってはすごいなあと思えるところです。海外でも人気なのは作風がしっかりしていて、どこか和のテイストが流れていてそこが海外で魅力なんだといえます。

毎回、仕事を超えてどこまで自分が満足するまでできるかという部分が大事なんだろうなあと思います。出来上がったものだけを見ているとそこには技術的なものしか見えないと作り方のことだと勘違いするかもしれませんが、それを真似て作る人と自分自身で作り上げられる人とでは力からすると雲泥の差に思えます。こういう卓越したマニュアルのない世界があってもよいと思います。日本のものづくりというのは本来そういうものなんじゃあないかと思うところで技術とかではなく精神的なものの違いがないと何事も薄っぺらく終わります。これは、どうやって作るのかとか作ったのかと聞かれるお客さんが多いのですが、実際に仕事をするのが大変なのはそこじゃあないんですと思うところも多いものです。
2012年03月24日
今日は、新しい人の初日で縦繋ぎをやってもらいました。3660本を一本づつ手でつないで行くのですが、普通考えると永遠に終わらないような作業ですが、慣れた人だと1日くらいでつないでしまいます。

縦繋ぎというのは、昔は当たり前に手で行われていた作業ですが、今は、タイイングマシーンという機械でつなぐことがほとんどだと思います。しかしながら麻糸やリネンというのは張力がないので、機械でつないでも機械を外して確認する作業が頻繁になり、かなり時間が掛かるものです。

縦に麻を織れない理由というのはいくつもありますが、そのひとつが縦繋ぎが麻の場合には難しいことも理由にあげられるでしょう。林与の取り組むリネンの100番手を超える細番手プロジェクトなどの場合も、実は、機械が良いから織れるというのではなく、人の手で一本一本つないであげるから到達できるのです。

太い糸でも本数が多いと気が遠くなりますが、麻の切れやすい細い糸を繋ぐというのは、切れないようにしっかりと結ぶというのは力加減も難しいものです。着物の手織りの世界だと1000本程度で済みますが、アパレル用の服地の幅だと3倍くらい重労働です。
2012年03月22日
今朝は彦根の行事の会計監査に立ち会いました。帰ってきてから、レピア織機のアンダーモーションと呼ばれる部分のチェーンが2本切れてしまっていて、縦糸切れが頻発していたのでそれを直しました。

注文済みのリネン糸がまだ届いていないので確認すると到着が1週間ほど遅れるということで輸出向けの生地用に手配した糸で非常に困った状態で、代用の糸を至急手配してもらいました。

プレミアムテキスタイルジャパンの説明会が明日東京で行われるのに参加しようと思っていたのですが予定が詰まりすぎていて予定を変更して欠席することになりました。ブースの抽選会などあるので、委任状をファックスしないといけないのですが、その送ってきた封筒がなかなか見つからずでしたが、ようやく夕方5時前ぎりぎりに見つけることができて幸せでした。

海外からメールが入っていて来春に向けてのものづくりをどうするかの検討が続いています。国内以上に企画進行のペースが早く具体的ですので、即答していかないことが多いのですが、現場や外部などとの調整も必要ではあります。

チーズ巻屋さんに、夕方糸を取りに行くと、おととい入れた、リネンのストール用の糸はもう巻き上がっていてさすがですね。次はデニム用の糸に取り掛かってくださっています。
2012年03月21日
今朝は朝一番に東京からのお客様でした。午後にお客様を長浜のDENさんにお送りしました。この冬は、DENさんのオーナーの北山さんにいつお会いしてもアイラツイードのジャケットを着ておられトレードマークになっています。アイラツイード、さすがにインパクトがあります。

イギリスのアイラ島で織られるツイードは昔ながらの風合いを感じさせます。日本の着物の世界の感触に似ています。チクチクゴワゴワな生地ですが、そのあたりが織物の特色となって、今も生き残っているものと思います。あんまり進化しすぎていたら消えてしまっていたでしょう。DENさんでは、日本のお客さんに提案するために生地に手を加えて、風合いをオリジナルにしてから洋服にされているとお聞きしました。

今日は、夜には3月末から働き始められる新入社員の方が関東から引越しされてきましたので、ささやかながら近くの食べ放題のお店で、先月から働き始めた親戚の方と合同の歓迎会です。織物の仕事というのは、普通の仕事と違うなあと思うのです。昔の日本の価値観というものが消えてしまった今の時代では、なかなか続かないというのもよくわかるところなのです。

逆にいうとその厳しさが、日本では残っているので、まだ、日本らしい特色のある織物が少しは続いているように思います。日本の織物が不思議なのは、他のアジアなどの国の織物と織機や材料は共通でも、出来上がったものの品質はまったく違ったことです。今も、昔の織機で高品位なものを作り出す技術が日本に健在であるのが日本の織物の織という部分が生き残っている一面だと思います。
2012年03月20日
シャトル織機のクラッチについている皮のベルトが薄くなってしまったような感じで、ハンドルを運転に入れてもしっかりとクラッチがかみ合わないので、織機が動かないという問題が発生です。実際に、問題点を探してみますと、機械側のクラッチの留めてあるボルトが緩んでいたようで、クラッチと動力側の車の間が広くなって噛み合うのが甘くなっていたようです。締めなおしてあげて直りました。

シャトル織機というのは、振動も大きく、締めてあるボルトが緩むというのは日常茶飯事なことですので、ときどき、メンテナンスが必要です。シャトル織機の場合、常にモーターが回っていて、クラッチが噛み合うことで動力が伝わることになります。レピアの場合は、スイッチを動かすことでモーターに電源が入るので、構造上異なります。

今日は、麻組合から、4月21日から5月3日の間、近江上布伝統産業会館「麻々の店」で行われます「湖国の布」の催しの案内が届きました。会期中、近江の観光をされる機会などございましたらお立ち寄りくださいませ。詳細は、http://www.asamama.com/kaikan/ivent/ivent.html にございますのでご確認いただけたらと思います。

午前中には、染工場に糸を投入して急ぎの分を事務所で専務さんにお願いしました。帰ろうとおもったら社長が声を後ろのほうから掛けてくださり、私が休みの日に働いていることをがんばってるなあ、みたいな感じでいってくださいます。だいたい、休みの日に行くと社長が居られて機械の修理など仕事しておられる感じで会社を守っておられる感じがいたします。

午後には染糸が届いてそれをチーズ巻屋さんにもって行きました。チーズ巻屋さんも、おばちゃんが元気に出迎えてくださり、私の母親が元気にしているのか心配くださっています。何十年か昔は女工さんを何人か使っておられたのですが、今はおじさんが70歳を過ぎても仕事を続けておられ、いつ頼んでも仕事があることをありがたく思ってくださり、いつも支えて応援してもらっている気持ちになります。

何十年も一筋にされてきたので、チーズに巻き上げる仕事の腕は一流で、仕事が早く、きれいです。林与の場合、糸をまとめて染めることが多いので、時には何十年も糸を保管していることがあるのですが、10年たった糸のほうが今の糸以上にきれいに見えるのは、そういう職人さんたちの手がしっかりと掛かっているからだと思います。50年ほど昔の着物のころの麻糸のほうが一つ一つ紙に巻かれたりして今も紙を解くと中から昔のまま出てくるのは、作っている人たちが自分たちでその価値を吹き込んで行ったのだと思えます。

仕事を始めたころ、紡績工場から送られてくる箱のなかの糸がひとつひとつ紙に巻いてあることや、糸の端を結んであることが無駄に思えていたのですが、今、現場も人を減らす一方でそういうことをする人がいなくなってみて、材料の価値が落ちただけでなく、仕事の価値自体も落ちてしまい、最終的には、出来上がるものの価値が落ちてしまう結果につながったのだと思います。

しっかりとした仕事がなかなかできない時代になっているので、昔の人の完璧な作業で残されたものをみると本当に少しの量のものを大事に仕事をしていたことがわかります。これって、機械で自動化して綺麗に見せるのとはまったく違う世界で、たとえば手績みの糸が新聞紙に巻かれていても、何十グラムを一つ一つ新聞にくるんで箱にしっかりと詰めて宝物のように大事にしているのが伝わってくるのです。
2012年03月19日
今日は奈良からお客様でした。つないだあと送るときに縦糸がたくさん切れるトラブルが発生してしまい、思った以上に見本をお見せするのに時間が必要となってしまいました。新しいものを作るときには特に思ったとおりに行かないことなど多いので試行錯誤などが多く特別のことではありません。これから継続していくオリジナルな定番ということですので慎重に動いておくことが必要だと思っています。織りあがった糸の感じなどは予想いていたものに近く、色やピッチの修正だけということで規格が固まりました。

織りあがった見本を見て触っているとさらにものづくりのヒントが見えてきました。たぶん、このヒントの部分を使った商品というものを、新商品として生み出していけるのではないかと思っています。以前から見本自体は人気だったものですが物性などの面でマイナス部分を抱えていた規格の問題を解決ができそうです。

夜には、織機の調整を行いました。ひとつ非常に織りにくい規格があって、前回は上手に糊がついていたのですが、今回の糊の感じが非常に甘く思えて織りにくいのです。作業するときに感じるのは、材料である糸に対してもそうですが、道具などに対しても丁寧さと力加減というものが非常に大事です。織機の部品というのは基本何十年と使えるものなのですが雑な人が扱うと1回で駄目になってしまいます。ネジひとつの締め方の力加減などできる人とできない人とでは雲泥の差です。

ここが大事なところでものづくりに大きな差が出てくるところなのです。人という要素が絡んでくるので、道具の使い方だけでなく糸の扱い方や機械の調整に影響をしてくるので、この人だと作れる、この人だと作れないという差が生まれてきます。理論的にはできることでも経験値というのが大事なのもそのあたりです。

林与の織機が古いというのも麻を織るには別に悪いことではありません。新しい織機というのは誰でも使えるようにできているのでそれが逆に人がものづくりをするという要素を減らしてしまうのです。そうなると、そういう織機を使っている人というのは複雑なことを考える必要がありませんので、作業する人の能力を磨くことができないのです。

実際に、昔のシャトル織機が万能であるといわれるのは、調整箇所がたくさんあるだけでなく調整幅が大きいので一回で織機を台無しにしてしまうような調整も可能なのです。時々思うのに、木彫りのものを手で彫るようなものづくりだなあと思うこともあります。その分、部品が減っても、新しいものと交換するのではなく、調整で部品を使い切るようなことも可能です。
2012年03月18日
彦根の運送会社に持ち込む荷物が合ったので、夕方、久しぶりに、彦根の四番町スクエアのボックスギャラリーに行きました。林与のボックス一個分の小さなギャラリーですが、キッチンクロスなど買っていただいて、次に行くときには在庫の補充をしないとなあと思っています。ここの売り上げはボックスギャラリーに支払う手数料を除いた林与が受け取る全額を東日本大震災の被災者のために、日本赤十字社を通じて寄付をいたします(ボックスギャラリーの1年契約満了の2012年5月末分までの分は寄付させていただきます)。

私自身、ボックスギャラリーの雰囲気がお店らしくなくて好きなのです。フリーマーケットのような品揃えで、売ることや買うことを意識してというよりも、ひとつひとつのボックスが個性があって、ボックスギャラリーに行かれた方にとっては、それが彦根の観光に来たときに出会える特別なスポットとして写るに違いありません。普通の観光地のお店よりも見ていて面白い気がします。彦根を盛り上げたい気分の人たちが運営し出展しているんじゃあないでしょうか。

今日、ギャラリーの留守番をされていた方が、新しくギャラリーのボックスの2つ目借りたい場合に二つ目がどこでも500円引きになるとかの情報をくださいました。林与の場所もそんなに悪くない場所で、良すぎる場所ではありませんので、取り合いの競争にさらされることもなく定住させていただけるのではないかと思っております。また、棚の上部スペースも借りられるそうで在庫をストックするために借りようかと考えております。

四番町スクエアは、まだ、春の桜の時期ではないので、夕暮れで人通りも日曜日としては少なかったですが、プチリッチな空間だなあと感じます。お店なんかもお洒落なお店が多いので流行ってしかるべきなのですが、食べ物屋さんにしても観光客の人たちにとっては夢京橋の通りのほうがやはり入りやすいようで、四番町スクエアはちょっと地元の方向けで学生さんたちのコンパや地元の方たちに活用されていることが多いようです。

夜は、奈良のミルツルさん用の生地の作成に取り掛かっていて、うまく織れそうな自身はありながらも、明日、形になるのかどうかが心配です。他にも、現物で納期のものや、新規の企画のお話などを並行してサンプル作りしています。海外向けのダブルガーゼなども試し織りを重ねています。糸が染まりあがってくると来月ものの納期のものの染めに入ります。
2012年03月17日
今朝は大阪からのお客様でした。お話を聞いていると今年は冬物が何年かぶりに好調に動いたようなムードが漂っているというのはどこもが共通した認識のようです。弊社とは関係はほとんどなくても、そういう明るい話題がないと業界というものは全体としても持たないものです。

朝一番には、仕事関係での知り合いの方からご紹介の電話を頂き、新たな取り組みが他の企業さんと進みそうです。何かをやろうとするときに、何かしらのリスクは伴うことがほとんどですので、そのリスクを逃げてはものは動いていきません。企画というのもボタンの掛け違えでスタートすると、そのボタンの掛け違えの部分を最後の最後になって、最初から直していかないといけないことも多いものです。

リネン日記の最初のころに書いたことがあるのですが、近江商人の代表格である伊藤忠兵は、都に向かう峠である逢坂山がもっと高かったらよいのになあとつぶやいたということです。近江商人なら誰もが成功を収めたわけではなく、質実勤勉だといわれた近江商人の中にも競争があって競争に生き残るためには、自らがリスクを背負って商売をしたところに成功がついてきたのだと思います。

この部分というのは、近江商人の成功を語るときの三方善以外の部分で大事なところだと林与自身は考えています。最近は、三方善の精神が成功のマニュアルのように言われることが多いですが、今の時代はエゲツない商売が多くなって合法なら何でもありみたいな時代だからこそ、経営者の間で免罪符のように三方善がもてはやされる時代になってしまったと思います。経営者がありがたがってそれを目指すものではなく、経営者が丁稚に基本を教えるときに使うのが三方善の精神で、読み書き算盤と同じあたりのものであったはずです。

自分自身で失敗を積み重ねて苦労や損をしながら経験をつんでいくことが大事だと思うのです。そういう意味では、農家の人が自然と闘いながら農作物を自分の手で育てるようなところがどの商売にとっても大事だと思うのです。他の人にゆだねることが多くなればそれだけ自分の仕事ではなくなります。また、他の人の仕事を代わって、自分がすると自分のためにはなっても、他の人のためにならないことも多いものです。経験こそが仕事そのものです。
2012年03月16日
朝は、機能遅くまで織機の動作の不具合を考えていたので、十分に寝られておらず、また、その問題も解決をしておらず、結局、1台で織ることにしようかという結論を出しました。
急いでもらっていたサンプルの反物の加工も今日上がってきて中を確認しながらひとまずそこそこの仕上がりでそれなりに高級感もあるので安心をしました。

昼一番で、染色工場に行って色確認などをして、ひとつの案件を前に進めました。また、L40番手のリネン糸のカラーが大事ということで、ロットのカラーサンプルを取り寄せたりしています。色というのは少し違うとイメージが変わることが多いので、なるべく色を近づけようとするのですが、色が違うと作り上げても最終の製品になったときのイメージすらも変わってしまうので、その糸を使うか使わないか迷うことは非常に多いものです。

色味にしても濃さに関しては許容できることが多いのですが、色の系統が変わると、すなわち、色が赤味にぶれたり、青味にぶれたり、黄味にぶれたりすると、二つの色の差というものは横同士に並べるとはっきりと違う色として見えてくるものです。

途中、新しくひとつの柱にしようと考えている案件の相談の電話をその道の専門の方に入れて、サンプルを見てもらってどうなのだろうかと思いましたが、少し、判断が出るまでには時間がかかるといっておられました。

午後からは大阪から百貨店のバイヤーさんがお越しくださり、小物に関しての件でお話がありました。漠然としたお話ではなく具体的なお話でしたので、比較的、最終的な形が想像しやすく、比較的短時間ではありましたが、なにができるできないということを詰める濃い検討にはなったと思います。

夜は彦根で理事会がありました。
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