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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
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2009年09月20日
今日、夜、車で30分くらいのところにある、チーズ巻きの70代中ごろのおじいさんのところに糸を取りに来ました。チーズというのは、糸を巻く木の管のことです。カセの状態からチーズに巻くのがおじいさんの仕事です。

おととい持って行って、今日は休みだったんですがおじいさんが急いで巻いてくれました。今回、チーズに巻かれた糸は、会社で整経し、町内の林与専属の出機(でばた)の工場で70歳のおじいさんがシャトル織機で織ってくれるのです。切れやすいリネンの細い糸を70歳を超えた職人さんたちが扱っています。林与の自社工場の職人さんは40年間、シャトル織機を動かしておられる60歳のおじいさんです。

70歳を超えても林与の仕事をしたいと思ってくださってることに感謝です。日本の良いものを知っている世代が今なお林与の布に関わっていてくださります。染屋さんの下請けさんに任せて巻いてもらうと空いているところで巻いてもらえるので早く簡単なことも多いのですが、林与は、なるべく、目に見える形で仕事をしたい思いから、林与の身内ともいうべきいつもの下請けさんたちに仕事をお願いしています。

問題があるときに、いつもとの少しの違いに気がつくかつかないかが大事だと考えるからです。自分の手の届かないところで仕事をしてしまうと、出来上がったものの問題に気がつかないことが多く、各工程の良し悪しを判断できないものづくりになってしまう危険性があると思います。
2009年09月18日
林与は、ジャパンクリエーション2010SSのデザイナーコラボではスズキタカユキさんに生地を使っていただきました。今回のジャパンクリエーション2010AWでは、2デザイナーさんに生地を使っていただけることになています。matohuさんと平元聡さんです。二方とも、林与以外の素材も数点ピックアップされてコーディネイトされるそうです。

matohuさんにお使いいただく生地のほうは、スタートが早かったので、先月東京のほうにお送りして準備が完了いたしました。今日から、平元聡さんの生地に取り掛かっています。平元聡さんは、今月の初めに、弊社にお見えくださり、春の展示会の時に、林与のブースにお見えくださって、林与のパッチワークで作ったロゴを見ていただき、今回のコラボでは林与とも取り組んでくださることになったそうです。

お越しいただいたときに構想をお聞きしたのですが、実際に今日作りはじめてみると良い感じです。でも、ミシンは使いますが、手作り感覚なのでかなり時間が掛かりそうです。担当の女の子も、重要な使命だと感じているので、慎重に生地をカットして組み立てていきます。

matohuさんに使っていただく生地も、平元聡さんに使っていただく生地も、ジャパンクリエーションで、ボディーの一部となってみなさまに見ていただけることと思います。秋冬に弱い林与なのですが、コラボで生地を使っていただけ喜んでおります。

林与は、ビジネステキスタイルゾーンに出展いたしますので、一般の方でブースに興しになられない方や、林与にご興味のない皆さんも、デザイナーズコラボのボディーは、ジャパンクリエーションのメインイベントのひとつですのでご覧くださると思います。林与が手掛けたものが多くの皆様にごらんいただけることはありがたいです。

ジャパンクリエーションが終わりましたら、リネン日記のほうでも作品の詳細をご報告いたしますね。
2009年09月17日
昨日から本格的にTAKUMIプロジェクトに向けての作品つくりに取り掛かっています。ベースとなる柄の色出は、実際の布をみてもまずまずの感じです。先染めをPRできるようなファンキーながらもちょっと可愛い色合にしました。

そこに、きらきらと輝くアイテムをトッピングとして織り込みます。今、織っている最中ですが、素敵な感じですが、ちょっとユーモアです。TAKUMIプロジェクトは、遊び心が大事だと考え、普段作る布の概念とはまったく違うレベルでのものづくりです。

使う色も、チェックでもモノトーンな売れ筋ではなく、先染屋なので、先染のイメージを強く出しました。また、昔、近江上布を織っていたということもあり、一本一本手間を掛けて織り込む部分を入れることにより、織の手間を語る要素を盛り込んでいます。

見た目は、トッピングのおかげで豪華なのですが、その脆さが華やかさなのです。華やかなものは一度限りの世界なので、ファッションの世界というのを象徴するような作品です。でも、この作品のアイデアの応用は広く可能性は広く、小物や資材などにも応用できます。織でないと駄目な理由も存在します。
2009年09月15日
今日は、ジャパンクリエーションのTAKUMIプロジェクト出展のための作品の柄出しをやりました。先染のチェック柄をベースにした作品を作るのですが、アクセントに使うアイテムを配置するので、そのことがネックになって、柄をなんども変えました。

柄出しに使っているのは、10年ほど前に開発した、先染柄シュミレーションソフトで、ウィンドウズ2000のマシンでしか動かないソフトなのですが、自分で作っただけに、先染柄を考えるのには便利です。

TAKUMIプロジェクトのほうの最初のひとつの整経は終わって明日から織出しです。4つやろうと思っていましたが、1つか2つしかできそうにありません。まあ、手間を掛けて作るのですが、一発勝負なので、うまく上がるかどうかやってみないとわかりません。

夜、バッグメーカーの社長さんと電話で話をしました。リネンの素材を使って、かばんを作ってみようという企画を立てておられます。シャトル織機で織ったリネンは味があるので、かばんにすると素敵です。かばんの素材は、林与が、リネンジーンズ向けに開発したリネンの超高密度なのですが、水洗いなどもしてもらって気に入ってもらってるようです。林与で、ジーンズも縫製してテストもしてみましたが、平織りにしたので軽くて新鮮な感触です。

自分の好みで布が作れるっていうのも贅沢な話だなあと思います。
2009年09月14日
今日、お昼過ぎからお客様がありました。先日、取材で林与にお越しになられた新聞記者の方のご紹介で、弊社に脚をお運びくださいました。金糸銀糸を専門に作られているメーカーの専務さんと社員の方で、ガッツがあるだけでなく職人気質で、ものづくりに対する一途な姿勢が伝わってきました。

金糸銀糸というのは今までなんどか使ったことがあり、林与にもストックの金糸銀糸があるのですが品質や物性が今ひとつはっきりとしないので本格的に使ったことはほとんどありませんでした。実際にはどんな品質表示になるのかとか、加工ができるのかなどという疑問点があったのですが、身に着ける布というものだけに、メーカーの方の説明ではっきりと組成ののわかるものを使えるのは安心です。(金糸や銀糸は間に糸商が入るので、使う側からするとそういうところの情報がはっきりとしないことが多いのです。)

金糸銀糸にも、切ったスリットの状態で使うタイプのもの、コアヤーンの周りにしっかり目にカバーリングしたタイプのもの、ゆるめにコアヤーンが覗くようなタイプのものなど、用途に応じて、織機や編機に応じて、使い分けが必要であることを聞きながら、林与の織機では実際どんなものができるのかという問題を考えました。

織れるか織れないかという問題を超えて、どのような柄を作るためにはどのタイプの糸を使えばよいのだろうというところで、織りの技術は後からクリアできるのではないかと思っています。超細番手を織る麻織の技術を応用して織れないといわれるクラスの金糸銀糸に挑戦したいなあなんて思っています。細番手のリネンにラメ糸を巻いてみるテストをしてくださることになり、どんな糸になるのだろうか楽しみにしています。うまく、超細番手アイリッシュリネンハンカチに格子やライン使いなどで使えればキラキラとしたハンカチができるのではないかと考えています。
2009年09月13日
今日、10年前まで麻糸を染めていただいていた、70代の大阪の染工場の専務さんと電話で3時間ほどお話しました。麻の染を専門にやられていた染工場で、その方も、若い頃にドイツでリネンの染を勉強された技術者で、引退されたものの日本では一番麻の染めに関しては良く知っておられる方の一人です。

いろいろと染のことを相談させていただいたところ、リネンをきれいに染めるための秘密というのも教えていただきました。きれいに染めるためには、やはり、手間を掛けておられたのだなあと実感します。

林与が、アイリッシュリネンの140番手を先染でやるんですよと、お話しましたところ。そんな糸できるんですかと驚いておられました。染めた後の糸の扱いの予想される問題点をご指摘くださいました。さすが道を究めておられる方だなあと、思います。弊社が困るだろう部分を的確に予想してくださっているのです。林与も染の壁だけでなく、超細番手を織るという壁にぶつかりました、そこで、3つの大きな問題を解決して、通常は織れないとされる超細番手が織れるようになったことを説明しました。染に関しても林与の織機に合うような染上がりになるよう細かな指示で依頼します。

今、リネンの原料や紡績技術が低下している中で、良い原料を使い、高い紡績技術で作られた品質の高いリネンを見つけることは大切なことなのですが、品質の高いリネンであっても染の質が悪ければ、染め上がった後に品質の高いリネンとはいえなくなってしまうのです。林与は現在染をやっておりませんが、何十年もリネンの染をやられて極められた染のコツを伝授いただきました。現代では難しい、日本の手間隙を掛けた技術として心の中にしまっておこうと思います。

どこまでも品質を追求していくと、F1クラスのリネンとなってしまって、売るのが難しいほど高くなるのですが、そういうこだわりをもつことこそが、単なる量産向けの工業製品として作るのではなく、芸術品として顔をもつリネンの世界なのだと考えています。
2009年09月12日
今日は、林与の倉庫で糸探しです。ジャパンクリエーションのTAKUMIプロジェクトで、こだわったものを作ろうと考えています。匠でないといけないので、匠らしい本格的な要素をベースに遊び心を入れたいと考え、倉庫に眠っている宝の糸を探しにいったのです。

綿の140/2がありました。しかも、70色近い色糸で、各10kgづつ。綿の高級スカーフやハンカチが作れるクラスの糸です。私に出会うために20年近く待っていてくれたのです。ビンテージ高級コットンです。糸をさわっても綿のような感触ではありません、高級シルクのような軽くスムーズな肌触りです。

先染め柄にして、林与の先染ワールドをお披露目したいと考えております。麻でないのが残念ですが、加工の問題があるので、今回はベースは綿100%でいきたいと思います。本職なので、賞とかが目的ではないのです、日本の織物には、こういう世界があるということを皆さんに知ってもらえればよいかなあと思っています。
2009年09月11日
ジャパンクリエーション2010AW展は、10月7日、8日、9日の3日間東京ビッグサイト西展示会場で行われます。手元に入場券がございます。布に興味のあられます方で、日本最大規模のテキスタイル展であるジャパンクリエーションをご覧になられたい方おられましたら、プレゼントしますのでお問い合わせください。(一枚につき一名様入場可能、お一人様2枚まで、なくなり次第締め切ります)

林与のブースは、今回もビジネステキスタイルゾーンでの出展となり、ビジネステキスタイルゾーンへの一般の方の入場は最終日のみに限られております。一般の方は、最終日に林与のブースにお越しくださいね。今回も、一番小さなブースでの出品になりますが、お会いできることを楽しみにしております。

リネンハンカチ、リネンマフラー、リネンジーンズ素材などが今回の見所になるかと思っております。アパレル関係で、2010SSのリネンの企画を先染で進行されたい方も、まだまだ間に合いますのでお越しくださいませ。

秋冬の展示会なので、リネンを中心に出展するのは林与のほか少ないかもと思いますが、リネンを一年中使いたい皆様向けにご提案いたします。林与のブースの宣伝しましたが、林与のブースに来ないのも大丈夫ですので、入場券欲しい方は、ご連絡くださいね。
2009年09月10日
昨晩は、彦根のお城の近くの四番町スクエアというところにあるお魚屋さんの2階で縫製関係の会社の社長さんが10人ほど集まり会議がありました。夕方は、涼しかったのですが、夜9時くらいになると寒さを感じるようになりました。

今朝は、林与のやっていることに興味を持ってくださっている行政に近い団体の方がお見えになり、地域資源としての麻織物、林与のやっていることなどのお話をし、工場を見ていただきました。今、また新規の大規模なリネンプロジェクト(大きすぎるかもしれません)が浮かんでいます。

午後からは、大津で、ハンカチプロジェクトの審査がありました。結果に関わらず10月からプロジェクトはスタートするのですが、近江で織ったハンカチをPRするためにも、県のほうからの事業としての認定や支援も受けられればと考えております。

夜、彦根の縫製工場の社長さんから手バサミを100個ないかなあと頼まれていたので、彦根にもって行きました。そのあと、彦根の開国150年祭の一件で、数名が集まって会合をもたれているということで合流し、辛~いラーメンを食べて帰りました。
2009年09月08日
今朝、機械屋さんが、林与に顔を出してくれたので話をしていました。私は以前から興味のあった電子ジャガードについて尋ねました。というのも、林与のジャガードは紋紙のジャガードで、打込本数を変えると、柄が伸びたり縮んだりするので、それが頭の痛いところで、ジャガード織機もだいぶ古くなってきたので、そろそろ電子ジャガードに変えたいなあと思っていました。

話を聞いていると、電子ジャガードもばら色の話ばかりではないようです、一つ一つが電磁石で出来ているので、耐久年数が来るとそれを交換しないといけないとのことでかなり維持費用は掛かるとのことで、通常は、1台だけ購入するのではなく、複数台購入し、そのうち一台をつぶして保守していく感じになるとのことで、結構大変なんだなあと思いました。

あと、つり本数を変えるときに大きな費用が掛かると言うことで、いろいろな規格の織物を織ろうとすると、そのためにも縦本数の違う設定で複数台の導入が必要であるということです。

紋紙のジャガード織機は今あるので、電子ジャガードを導入より、大判プリンターとかのほうが柔軟性が高いかなあと頭の中で描いています。大判プリンターも非常に高価な設備で、一枚一枚プリントするのに、かなりの費用がかかるので、実用性というよりも、自分で図案を作って試し刷りして、それを捺染屋さんで版に落とし込んで本生産するというのが理想かなあと思っています。
2009年09月07日
今日は午後から新聞の方が、上海での世界最大規模のテキスタイル展であるインターテキスタイルin上海に関しての取材のため林与に来てくださいました。繊維業界全般に関する話や、記者の方がハンカチというものに対して非常に関心を持っておられることなど、こちらのほうがいろいろとお話を聞かせていただいて勉強になりました。

中国市場に関しては人気は綿や毛だそうで、麻という素材はまだまだ人気とまではいえないそうです。でも、今回、ヨーロッパのブランドバイヤーがたくさん来られますので、そういう方に日本のリネンをPRし、リネン文化が根付いているヨーロッパに、ヨーロッパでももう手に入らないクラスのリネンを見てもらいたいなあとおもっています。

おもしろいなあと思ったのは、自分と同じような考えで仕事をされている繊維関係の会社の方が全国におられ、そういうその道でこだわりを追求されることで、他には真似の出来ないクラスの良いものが作り出されているということを知りました。帰りの車の中で、ラメ糸の話を聞いたのですが、プロの職人が本当に良いものだと認めるものが高価すぎて世の中にあまり出ないといわれていました、うなずける話です。私がリネンの細い糸を捜していたときなども、どこも織れる所がないような高価な細い糸を全部買いたいと言ったので、リネンの紡績会社が驚かれたくらいです。良いものを作れば作るほど、次の工程も難しくなり、コストも跳ね上がり、売ることは難しくなります。でも、そんな最高の技術水準を保ち続けることこそが、通常の生産を温かく見守れるような余力の源ではないかと思っています。

夜は、大至急の出荷の荷物がありまして、検反などして運送会社に持ち込み出荷いたしました。出荷と言う作業ですが、自分たちで作った布ですので、毎回、自分たちの子供を送り出すような気持ちでの出荷です。
2009年09月06日
今日は、琵琶湖湖畔で、バーベキュー大会がありました。とても、天気が良く気温も暖かくすばらしい条件のもと、外で一日過ごしました。私の場合、外で一日過ごすというのはほんと久しぶりです。

バーベキュー大会だったのですが、フィライヤーがあって揚げ物がたくさん、魚介類、焼き芋、カキ氷、焼きそばなど、いろいろメニューでした。お子さんも参加されていたので、牛肉よりも、唐揚などが人気でした。

午後3時くらいになると浜風が琵琶湖のほうから吹いてきて、気持ちが良かったのですがテントが危ないかなあと思い、4時頃に片づけを始めました。毎年、天気が不安定な9月なのですが、非常に良い日に恵まれ、楽しい一日を過ごしました。
2009年09月04日
先日、お客様が起こしになった際に弊社にあった本物のヨーロピア紡績のリネンの箱から10年位前のリネンを取り出してさすがの品質の高さに満足したのですが、今日、とあるところで、同じ銘柄の糸を見ましたが、もう、箱についている印刷のラベルも品質が落ちていて、箱も汎用っぽい箱にコピー機でコピーしたようなラベルが貼ってありました。糸を見てもヨーロピアンブランドももはやトップクラスの中国糸には抜かれてしまった感で、10年という月日はすべてを変えてしまうのだなあと思いました。

数年まえ、リネンの日本の糸商自身が、箱と中身のメーカーが違うものを扱っているということを軽々しく言われたことがあって、実際の糸の品質は自分で確認しないといけないなあとそのときから思っています。偽装がまかり通っているのがリネンの業界で、輸入元がそれをわかってやってては駄目なのです。後進国でそういう偽装がよく起こるといわれていましたが、リネンの糸を見て、良し悪しを判断できる人は日本でも少ないかと思います。

布も同じですが、同じ銘柄の糸でも、買い手の予算に応じて紡績指図の出し方自体で、原料を落とすことで安くもできれば高くもできるというのが今の時代で、織ってみてその布が、ある用途向けに合格か不合格なのかということが非常に大事だと考えています。

素朴さが必要な場合、あまり良い糸を使うとかえって駄目なので、資材やカジュアル向けにはグレードの低い糸を選ばれるのが良い場合もあると思います。フシや色むらのある生成だと価格を落とすことができ、布や製品の価格も相当落とすことができ、日常の気軽なアイテムにつかっていただけると思います。林与のカジュアル向けは、ブランドアパレル向けとほぼ同クラスの糸を使用していますので、光沢や透明感があるので、市販されているリネンのような綿っぽさは少なめで、リネンらしいリネンです。
2009年09月03日
朝早いうちに展示会の書類等の準備や工場内の仕事の割り当てを済ませまして、お昼からリネン糸に興味をお持ちのお客様がお越しになられ、手織りのお話をきいたり、リネン糸の話をいろいろとさせていただきました。

手織りされたリネンとかも見せていただきました。手織りだとガーゼみたいなものは難しいかと思っていたのですが、かなり精密に織られているので、水洗いしてしまうとシャトルでガーゼに織ったものと区別がつかないくらいです。

夜に、TAKUMIプロジェクトの5点のうちの4点のアイデア決まりました。そのうち、実際に商品化が高いのは一つだけで、実際に織れるかどうかというのもかなり厳しいものが多いので、チャレンジのつもりで、19日のデッドライン目指して行こうと思います。

ジャパンクリエーションという企画の趣旨に、大いに賛同する林与です。織りの楽しさに挑戦することで、量産系のものとは違う、日本製の布の高さや自由度みたいなものをPRしたいと考えております。手織りとか手作りの方の商品もならぶので、そういった方のアイデアや技術にあふれた作品を見るのも楽しみです。
2009年09月02日
今日は朝から東京のデザイナーの方がお見えになられました。林与の麻素材、工場の現場を見ていただいて、お昼過ぎまでいろいろとお話をして、お土産に、近江の手もみ加工を施した、林与の綿麻のシャツをプレゼントいたしました。2010SSの展示会でも林与のブースのほうにお越しくださって、バックに飾った「林与」のロゴのパッチワークを覚えていてくださり、やっぱりあれは作ってよかったなあと今更思っています。(トップページの写真の用こそ麻の老舗「林与」への下の写真に写っている看板みたいなリネンでつくったパッチワークです)

午後から、展示会資料の作成を行い、デザイナーコラボの生地の発送準備などを行いました。仕事のほうは、半分が本番、半分が見本のような状態が続いていますが、もうすぐ、さらに忙しくなることを考えて早めに、本番も見本もこなしておこうと思っています。

今日は、繊維ニュースでマドラスチェックのパッチワークが人気という記事を読みました。納得できる気がします。夕方、ちょっとだけ、近くの量販店の服の売り場を眺めました。去年の秋から言われていたチェックが本格的に大流行の兆しを見せてきました。リネンストールなどもチェックをたくさんやってみたいなあと思っています。

夜は、上海の展示会資料つくりの続きです。
2009年09月01日
今日は、朝から、彦根の組合に新しく入られました事務局長と一緒に彦根商工会議所にご挨拶に参りました。商工会議所のトップ陣も縫製というのが彦根の地場産業であるということを強く意識されておられ、ひこねブランドの構築など縫製組合にがんばってほしいとの要望がありました。

その後、事務局の改装を手伝い、夕刻会社にもどり機料屋さんとお会いしました。そのあと、仕事始めです。今日は外出していたので、一日の工場のなかの仕事を確認しました。私がやらないといけない試し織りした布の色の確認では、悩んでもう一色追加して織りました。

展示会の期日も迫ってきたので、本格的にTAKUMIプロジェクトにも取り掛からねばと意気込んではおりますが、頭の中に作りたい物のビジョンはあるものの、ぎりぎりの製作スタートになるのかと思います。
2009年08月31日
選挙も終わって民主党政権が誕生しますが、一年に数時間しかテレビを見ない私にとっては、先週と変わらない一日です。(ネットはほとんど毎日してますが、情報を選べるのでありがたいです。)

午前中に、倉庫に行って糸を出したり染めの準備をいろいろとして、染屋さんに染色を依頼に行ったらもうお昼すぎになっていました。

今日は、オーガニックリネンのマフラーの準備をしました。ギンガムチェックのタイプです。服地のタイプがすごく柔らかくあがっていたので、マフラータイプだとふわふわのが出来るのではないかと思っています。縫製のほうも、秋冬モードのマフラーを何点か作り上げています。

午後は、上海の展示会の方の準備に関する電話をいただいて、コンセントを一つ頼みました。ほかにも、テーブルと椅子が予備にほしいかなあと思っています。上海の展示会も近づいてきた気分はしますが、準備のほうがまだまだこれからです。

夕方にはハンカチプロジェクトの第一次審査の結果があり、第二次審査に進めることになりよろこんでおります。世界最高峰リネンハンカチプロジェクトは単なるアイデアだけではなく、長年無理だと思っていたことが、この一年で実現出来そうな環境ができあがったことがまさに奇跡で、すべてに恵まれ、私自身、織物人生のピークに差し掛かっているのかと思います。
2009年08月29日
私は、週末が好きです。仕事がないからではないのです。じっくりと仕事を進められるからです。デザイン、色や柄を考えたりするのも外の社会の止まっている週末のほうが集中してできるので、週末が好きなのです。

手間の掛かる仕事は、週末にじっくりとします。林与の服を作るのも週末に企画を考えることが多いのです。洋服を作るときに、布からデザインができる強みというのは、すごいことだなあと思ったりします。洋服の形というのは売れ筋というのが決まっていて、あとは、布が売れるか売れないかを決めてしまうといわれることがあります。デザイナーが奇抜なデザインを作ってもそれが極端なブームになるということはありませんし、長続きはせず、あったとしてもそれは稀なケースです。

私の苦手なのは、お客さんと会ってその場で企画を短時間で決定することです。ずばりのものが林与に有る場合や、お客さんが具体的な作りたいものを持っておられる場合、それは進行が可能なのですが、短時間でこねくりまわして新しい企画を練るとそのほとんどが企画倒れに終わります。糸、染、織、加工も考える私が布を設計するのに何日も費やすのに、アイデアだけで短時間で、市販に通用する完成された布の企画を練り上げるというのは無理な話です。ものづくりが何かを考えるときに、アイデアマンというのは一番仕事ができないタイプで、それに伴う責任を被れるような仕事のできるアイデアマンというのはまさに希少な存在で実力をもった人といえます。
2009年08月28日
昨日は、午後から奈良からお客さんがお越しくださいまして、いろいろと近江の布の話や、麻の織物の話をしました。布作りにも興味をもっておられ、本気半分以上で、「布を織りにきてください」と頼むと、「来ます」としっかりと応えて下さるような方で、リネンに関しては深いものを考えておられ、その応援をさせていただこうと考えております。夕方は、滋賀県の草津というところで、講演会と懇親会があり、会のメンバーではなかったのですが、お誘いがあって出席させていただきました。

今日は、3社から企画の進行のパターンなど届いたり、電話をいただいたりで、それを頭の中に整理しながら、来週から前に進めていかなければなりません。ちょっと、忙しくなりすぎている感じですが、全力で進まないと、展示会の準備も必要です。ほんと、いろいろなところから声が掛けていただいて、中途半端にならないように1つづつ大事に進みたいと考えています。

展示会のほうも近づいてきたのでそれに向けてもものづくりをしないといけません。頭の中ではやりたいなあと思う企画が目白押しで、後一ヶ月ちょっと、どこまで押し込んでいけるかだと考えています。100年に一度の不景気といわれる中で、やること、やりたいことがいっぱいありすぎるというのも幸せです。

この前作った、リネンジーンズとかも色を3色ほどの展開で展示会のテーブルに置きたいなあと考えています。ハンカチのプロジェクトも10月に入ると最優先事項に入ってくるので、それまでに、いろいろなことを終えておかねばと思っております。ダブルフェイスの秋向けのリネンストールや、蜂の巣のタオル、リネンランチョマットなども展示会で、林与の織の技術を謳えるようなアイテムとしてお披露目したいなあと機作りからはじめています。
2009年08月27日
昨日は朝の朝5時に車で東京に出発してお昼すぎに到着しました。展示会の件でコーディネイターの方と初めてお会いしたのですが、滋賀県の産地のことをよくご存知でびっくりしました。

そのあとプリント屋さんの事務所のほうにお伺いして、プリントのことなどお話を聞きまして、今度の展示会に向けて、リネンにプリントを載せていきます。林与は先染が主体なので、プリントはほとんど経験がなく、P下は一番、簡単なので他のかたがたくさんやられているので、林与は今まではあまりやっていなかったのですが、プリントも含むトータルなコーディネイトには必要なアイテムだなあと再認識いたしました。

帰りは道が混んでいて、先ほど帰ってきたばかりです。今日は、午前中、彦根。午後からお客さま、夕方は講演会と懇親会の予定で、展示会準備、見本などいろいろと進行しておかなければならない企画のほうが遅れ気味です。本番のほうも入ってきているので、半分くらいの力を本番、残りの力で見本という理想な状況で進めるかと考えていますが、9月後半から10月は仕事も相当忙しくなり、展示会もあるのでパンクしそうです。