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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
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2013年05月23日
今日は午前中お客様、午後からもお客様、夕方は彦根での会合。一日仕事が進まないままに、出来ていないことを順番に取り組んでいく。

人生でやりたいなあと思ったことは、チャンスが訪れたときにはやっておくべきだろうなあと思う。そう人生に何度もチャンスは無いものだ。失敗しても他の仕事で取り返せるなら、やらないよりは何倍もマシだろう。あーだ、こーだ、言っているだけの、その他大勢に入りながら成功しようとしてもなかなか難しい。あーだ、こーだー言っている暇があるなら、体と時間を使って成果を生み出し自分のものとするのが仕事。これは農業に通じるものがある。
2013年05月22日
「三方よし」の考え方というのは、経営者が学ぶものではなく、丁稚さんに教える程度の基本的なことです。自己犠牲こそが三方よしの基本で、それは丁稚の状態から経営者の状態まで貫かれるべき精神であろうかと思います。

また、「三方よし」の精神というのは少し話をするとすぐに分かるもので、これは近江出身だから云々というのではなく、心優しい人がもつべき精神で、ときには、それに反する精神に対しては非常に厳しく対応する必要もあります。

興味深かったのが、「三方よし」を経営哲学に取り入れているかという、滋賀県と龍谷大学が行った調査です。近江湖東地域の企業には、経営哲学なんてものがそもそもないことが多いということで、それは、経営だからといって人が生きていくときの信条をベースとしているからです。丁稚さんには「三方よし」の考え方を理解するのは難しいもので、なぜそれで商売が成り立つのかというあたりだと思います。北風を吹かせる商法が良くありますが、それは「三方よし」とはまったく逆の考え方。

「三方よし」の精神では、相手を助けることが商売の基本で、宣戦布告なんてしたものが負け、負けるが勝ちというのが常識です。本来、商売をするときに、10以上の力をいれて、なんとか10を稼ぐというのが「三方よし」の実践的な形ですので、譲り渡したとしてもそれを奪った競争相手が自分の大事にしてきた人たちを守れたとしたら、自分は身を引いたとしても天晴れなものです。そういう中で全体的な産業の発展も円満に進むのだろうと思います。
2013年05月21日
物事を検討するのと物事を進めるのとは違う概念です。検討しても進まないことのほうが多く、物事を進めるための検討というのは実績になりやすいものです。ノーリスクな検討を重ねているタイプの検討というのは、実際に何もしていないのと同じで、物事を前に進めて、答えを見極めるような形が一番ほどに判断も付きやすいものです。

売れる売れないかで迷っているよりも、実際にやってみて売れるか売れないという判断を早めに出したほうが、一人の人間が何日も仕事しないで検討だけしているよりも、損は少ないでしょうし、また、やらないという判断の場合、そういう方はいつまでも時間が掛かってやらないままであることが多いのです。また、プロでありながらも分からないことも分からないまま、次のチャンスで重い腰が上げられるのか。上がらんと思いますし、上げたとしても一生とかのトータルで見るとすばやく動いている人に比べ勝るはずがないのです。

そういうのが今まで仕事をやってきたやってこなかったの実績的なもので、仕事というのは長くしているから上手ということもなく、仕事を覚え始めたときの学習能力が一番高く、そのあとは学習能力も一般的には落ちていくものですし、仕事に対する意欲というものも経験や人脈でお金を稼ごうとするので一般には衰えていくものです。

知識や経験があっても実際に仕事をしていないと急速に衰えていくもので、昔は出来たのに今はできないというような商品も多いものです。一旦、衰えるとそれが前の水準に戻ることは難しいものです。村の加治屋さんなんかが消えてしまった背景なんかが、天然記念物のトキが消えるのと同じような運命でまた希少性にしても同じです。
2013年05月20日
今日は海外向けの出荷を行いました。DHLの営業所に持ち込もうと高速道路に乗った途端のリフレッシュ工事の片側規制での大渋滞で、締め切り時間に間に合わず、受け取りはしてもらったものの、今日の便には乗らず、結局帰ったら午後9時過ぎ。丁度昨年も同じようなことがあったなあと思い出しました。

お昼過ぎには先日1枚確認のためにお送りしたストールに関して、お電話があってつけるロゴタブを変更するお話で、確認してよかったなあと思いました。午後からはお客様で、海外向けの一つの後染めの企画に関して知恵を貸していただこうと京都からわざわざお越し下さいました。

また、今日は、あるプロジェクトで、リネンの不思議な特性を発見。私の思っていたのと違う物性をリネン生地が示すので、今晩、寝ながらでもじっくりとその理由を考えてみようと思いました。案外、寝ているときに仕事の答えが見つかるものです。
2013年05月19日
今日は雨がしとしとと降る一日。今日も朝から倉庫です。今日は何とか撮影も捗り、昨日と今日で目標の2日分の20種類以上を撮り終えました。同時にハンガーも作っています。夕方までに出荷の案件をいくつか終え。夜には、画像を10数点アップしました。倉庫には、麻関連の数千種類の布がありますが、それを1年掛かっても撮り終えることが一つの目標です。

倉庫のもののほうが今作るものよりもよいというのは、時間のあるときにじっくりとモノづくりをしたからだろうといえます。仕事が少ないときに積む覚悟をして作ったものが多いので、そういうものというのは残しても価値のあるものをつくろうと何倍ものコストを掛けて見本的に1反づつ作ってあります。

中には、縦キズが全通の反物もあったりしますが、そんな反物でも処分せずに15年ほども経つと、懐かしいなあという思い出が詰まった布になっていて、キズがあろうが、その布の価値というものはそれほど私にとっては低くは無いのです。反物なんて上手に縫製する力があれば一つのキズなんてカバーできるもの。

昔は縫製の力があったから、良い布を使うことができたのだろうと言えなくも無いのです。今は、国内というのは、OEM的な、がっちゃんな縫製にどこもがなりつつあるので、糸からして安全な糸しか使うことが出来ない形に追いやられてきたのが、日本のものづくりの特徴であったりもいたします。
2013年05月18日
朝から倉庫。倉庫の中は暑い日でも驚くほどひんやりとしています。倉庫の一角で撮影が行えるようなセットをつくって、とりあえず、倉庫や在庫の反物を一日10種類撮影しようと目標を立てました。倉庫の中の照明が暗いので照明を追加するもののなかなかオリジナルな色味が出ずに苦戦して、今日は7種類どまりで出荷に着手。

今回のプレミアムテキスタイルでは、150番手のリネンストールが、一番ピックアップが多かったのです。お客様の声を聞いて参考になったのが、オフ白よりも生成のほうがよいということ、それは、白だとファンデーションなどの色が移ったりして汚れやすいからという、売れ筋を形成するのはカラーコーディネイトだけではなく、モノづくりというのは実用面でのプラスマイナスを理解していないと難しいなあと思う展です。

真っ白なハンカチが売れるのかと思いきや、オフ白のハンカチのほうがリネンのハンカチとしては人気があったことも、林与が行った調査では、1対9くらいの差があって、オフ白のハンカチのほうが好まれやすいという傾向も判明をいたしました。それも、同様な理由の部分も含んでいるんだろうと思います。また、日本人は、一般的に塩素系や蛍光系の漂白を嫌う傾向があるのかもしれないと思います。

150番手リネンストールは、ビンテージアイリッシュリネン140番手ストールの派生商品になり、現行の150番手の糸を使っており手の届くところにまで来たのではないかと思います。現行の糸を使っているとはいうものの、150番手クラスとなると供給が安定せず、糸在庫があるときでないとなかなか納期が読めないのです。

それには、ファイバー原料の背景からして特殊なので、リネン紡績工場にとっても重い腰を上げないと引く事のできない糸なのです。リネン150番手の織物というと、カシミヤ以上に希少な織物であったりするのですが、織れる機屋も少ないのであまり話題にはなりにくいものです。リネンストールは150番手をガーゼに織るので、比較的簡単なのです。アパレル向けに150番手を通常の糊付けの方法で織ろうとするといろいろと大変です。
2013年05月17日
連日、お客様続きですが、みなさんが暑くなってきましたね、とおっしゃっておられ、冬が寒くて夏が暑いのが昔の日本の気候風土。原発の停止している状態というのが日本の昔の気候を取り戻す大きなきっかけとなるのではなかろうかと思います。

いろいろな法制度の整備で、自然が破壊されていくことも多いものではなかろうかと思います。短絡的な対応で法律をつくると続かないものをその場しのぎに援助して、本来続くものを淘汰してしまうことが多いものです。新しい物づきといわれる感覚で、しっかりとしたものを淘汰していくのが次から次へとできる法律。

リサイクル制度も壊れやすい電化製品をつくればつくるほどリサイクルシステムの維持が安泰し、メーカーが儲かるシステムになってしまっているのは、本来のリサイクルの主旨に反するところではなかろうかと思います。そろそろ気が付かないとマイナスを大きく作り出しています。
2013年05月16日
プレミアムテキスタイルジャパンにおいて感じたのが、林与が一般的なアパレル素材以外に、薄いものから分厚いものまでリネンで展開をしているので、アパレル以外の得意分野であるストール、ハンカチ、キッチンクロスの分野のほかに、バッグ、帽子、傘、扇子など、その道の専門のみなさんとの出会いが多いものです。また、リネンの機能性に着目したところのご用途などのお話もあり、その筋のかなり深い世界にはまり込んで行くものです。

心配するのはその御用途にあう素材を、自分の頭の中で組み立て数回試すだけで満足いただけるのかどうか。ベストを見つけ出すために無限の組み合わせを試したいながらもそれをやろうとすると、日本国内ではコスト面では難しく、ノウハウの世界なのかなあとも思うのです。
2013年05月15日
今日、朝一番に現物反の仕上がりの確認があって、加工工場さんに問い合わせするとまだもう少し掛かるとのこと。仕事が少なく何か仕事がないかという問い合わせに応じて、投入もしたものであったので納品の予定も狂ってくる。

ボイラーの運転が止るとのことで仕事ができない状態が続いておられるそうで、昔に良い設備を入れておられれば入れておられるほど、今の時代の安い設備とは違うので、修理部品なども調達しようとすると非常に高価であったりするのだろう。

電気仕掛けになった部品というものほど、昔のよいパーツが一旦壊れると、新たなパーツというものは今の部品の寄せあつめなので、メーカーの一つの小さなパーツの選択が使う人に大きなリスクをもたらしてしまうという危うさ。そこまでメーカーの人も考えずにというよりも、修理させることを当たり前に考え、買い替えればよいじゃないのというような考えも多い。

JR西の脱線問題でもATSがあればというような馬鹿げた話ばかり、原発が爆発するのも当たり前といえば当たり前で、今も、2重の予備電源があれば安全だというような話。たぶん、意思決定と現場が異なり知識のないものが人の命すらも揺さぶる。緊急時に柔軟な対応もできないマニュアルシステムのほうが大きな問題だろう。予定通りにいくことばかりを考えて予期せぬことが起こるという想定がなく、それに柔軟に対応するというのがJR西の脱線問題の防止でもいえることだし、原発の爆発に関してもいえることだろう。

電車を走らせるのも脱線するかしないかを判断できるプロが運転していないと駄目でATSある無しの議論は逃げているだけに思う。原発も同じで、いざ爆発したときに対応できるようなプロが運用の決定権をもっていてほしいものだ。人々の財産に関わる年金問題にしても破綻するのは見えているが開き直ってしまっているから驚く。

寄せ集めでしかないものというのは不具合も多いもの。
2013年05月12日
プレミアムテキスタイルで、奈良のミルツルさんがプレミアムテキスタイルの会場で、ツバメダンサーズの布を見せて下さいました。ベースの生地は林与がつくりしたリネントップ生地なのですが、その上に子供の落書きのようなツバメが連なる刺繍を載せてかわいく仕上げてありました。

ああいう創作的な布というものがもっと世の中に溢れていても面白いだろうなあと思えますが、魅力的な布に見えるまでには幾度かの小さな修正を重ねる必要などあるもので、刺繍の方が作業の手間を惜しまずに細部を詰めて完成にまでたどり着いたものと感じました。

ツバメダンサーズのような布が展示会でもたくさんならぶと面白いと思うのですが、不特定多数の多くのメーカーさんに対して提案をする生地というものは、独創性を抑えたものであったほうがよいのも事実です。外にはでないミルツルさんの布ですので、興味のあられる方はミルツルさんのサイトでチェックしてみて下さい。

仕事においても、あったら面白いのになあと思えるものを形にするということはなかなか難しいというのは、林与の布看板を作っても感じました。布って力を注ごうと思えば、どこまでも力を注げるものなので、人生の時間も注ぎ込むのよいのです。

商売で布をつくるとよい布ほど先に売れていってしまい、手元には残らないことが多いものです。日本の織物産業の歴史を振り返えろうとしても、機屋さんにもアーカイブが残っていないことが多いものです。
2013年05月11日
今回のプレミアムテキスタイルでの林与の中での目玉のひとつが、リネン150番手のストールやアパレル向けの素材です。これは、ビンテージアイリッシュリネンプロジェクトの成果ともいえるもので、ビンテージアイリッシュリネンプロジェクトばかりが注目をされますが、現行のリネン150番手をアパレル向けにレピア織機で量産しようと試みまして、織りに時間は掛けて織ってみました。

このことも現行の世界最細番手を通常の糊付けの技術で、アパレルに使えるような密度で織るというところ麻織物のマニアックな世界そのものです。ビンテージアイリッシュリネンハンカチとほぼ同じ密度で織り上げましたので薄くてもしっかりとしています。

ビンテージアイリッシュリネンのストールも展示会などでは好評だったのですが、価格の面でカシミヤを超える想定の世界で流していくことが難しく、現行リネン150番手でストールを作って、生成、オフ白展示しましたところ、多くの皆さんが目に留めてくださいました。今回の一番人気は、リネン150番手ストールでした。繊細なリネン150番手の魅力をストールの形で表現するとこんな感じですというようなアイテムです。

リネン150番手に関しましてはこれから先もより細く進化していく可能性も秘めており、紡績技術の工場に、麻織の技術も追いついていかないと、細い糸の開発というのも無意味に終わってしまうと危惧します。
2013年05月10日
近江上布というのは、夏の浴衣地につくられた絣柄なのですが、今回のプレミアムテキスタイルでは展示いたしました。この世界に興味を持ってくださる方というのは、いろいろなものを見慣れておられるブランドなどのデザイナーさん自身であることが多いのです。

一見して、近江上布の世界というものの完成度の高さに驚かれるもので、技法だけでなく、デザインに関しても、「林与」の近江上布の世界がハイカラであり、今の時代にも新鮮に映るというコメントをたくさんいただきます。インターナショナルなブランドのデザイナーさんですらもが、目を奪われ吸い込まれる世界というのがそこにはあります。

私自身も一発勝負で、林与のかすり織物の色柄が生み出されていたのには驚くしかないのです。数千種類あってもハズレと思えるものは、非常に少なくどれもが使いたい気分にさせるような重みをもっており、実際に生地に再現すればそれこそ今の生地の中におくと飛びぬけて目立ちます。最初に、プリントで再現した近江上布プリント柄の蝶柄もよい柄であるということでお褒めいただくこと多いです。

できるところからということで、プリントの版を起こすところから始まるのですが、それも試織まで行くと少なくない費用が掛かり、本番に進まないといけないプレッシャーも多いものです。灯台下暗しは商品開発だけでなく、目をつけて下さったお客様にしても灯台下暗しを感じる出来事がありました。林与自身、ヨーロッパの生地を扱っておられるので着物の世界はテイストが違うと思い込んでいて…。

プリントというものをソリッドに色を出すのではなく絣調に色を出すという発想も、単純なことではありますが、同じ1色でも色の表現力や面白さというものは何倍にも膨れ上がります。近江上布プリント柄が素敵に見えるのも、柄がよいからというだけではなく、日本の繊細なプリント技術を十二分に活用しているからよい感じでの再現が可能となりました。これは、かすり織物が通常のプリント織物と比べて、平べったくなく、立体的に見えるのと同じ効果出ているものと思います。
2013年05月09日
今日、最終日の2日目は朝から会社案内のパンフレットが無くなってしまって、つなぐ通信も皆さんがもらっていいですか、とたくさん取って下さって、ご用意くださった成田さんがご到着の頃には、最後控えにとっておいた2部が残るだけ、成田さんもおっしゃっておられましたが、表紙が使い込まれたリネンキッチンクロスだったので、プレミアムテキスタイルジャパンでのウケがよかったのかもと。

成田さんと同時期に上島佳代子先生もお越し下さり、そこへ、上島先生がご着用されていたリネンワンピースのお話をしていて、それが、リゼッタでご購入されたとのお話に驚いた瞬間に、そこへリネンバードの皆さんがお越し下さり、えー、とびっくりのタイミング。みなさま、お忙しい中を、掛けてくださりありがとうございました。

滋賀県からは、滋賀麻さんと近江織物さんもご出展されておられ、ハーベスト展でご一緒のパノコトレーディングさんならびに、カゲヤマさんの皆さん、ともお会いでき、2日間があっという間に短すぎました。

会場で、弊社のことを始めて知っていただいた皆様とは、十分にお話させていただくこともできなかったかとも思うのですが、メールでご連絡おとりいただくか、次の機会にまたぜひお立ち寄りくださいませ。林与のロゴ看板も元気に復活しました。頭でイメージした以上によい感じに仕上がりました。変なところに満足してしまってます。
2013年05月08日
朝7時過ぎに東京について、東京国際フォーラム前で看板の表地をカットする作業。実は、これがよい感じになるのかどうかは、まだ分からないがよい感じになるものと信じてミシンで縫った線の内側5mmくらいの部分をはさみで切っていきます。

そのあと、東京国際フォーラムの建物の中の皮張りベンチで休憩、1時間ほど時間を潰します。AQAの小林さんとも合流。これは珍しい、いつも作業に追われていて時間が1時間もあるというのが仕事をしていて久しぶりのこと。9時頃に、JETROアドバイザーの武藤さんも到着されて私を覚えて下さっていて声をお掛けくださり、海外輸出手続きに関していろいろと教えてもらいます。

9時半過ぎに名札などをもらって会場入り。たぶん、ブール準備ができていないのは林与のブースだけ、30分でブースを完成、林与ロゴがメインではありますがいい感じ。成田さんのご主人の橋本さんが、「つなぐ通信」を持ってきてくださり配布の準備も完了。「つなぐ通信」は、飛行機の中の紀行雑誌のような感じで、こういう布の世界のみなさんなら読みたいなあと思える内容のはず。つなぐ通信の中の金繋ぎ作家さんも会場にお見え下さりご挨拶。

今日は、私自身は事前アポイントをくださっている皆さんとのお会いするスケジュールがメインになってしまっており、新しいお客様とお会いする時間などあまりない状態ではありありましたが、会社案内などを手に取っていただき、お話できなかった皆さんにも「林与」のイメージはお伝えできたのではなかろうかとおもいます。
2013年05月07日
今日は連休明けで、コラボしがの植野さんが午前中会社に来てくださり、午後からは、パンフレットの印刷と看板つくり、今回は、出発まで時間がない。

看板の裏地に使った紺の布というのは、倉庫の中に一つ転がっていた1反から250cmほど使いました。40年ほど前のリネン、後染めタイプなのだが、反物のままフィブリル化していてふっくらとよい感じになっている。しかも皺にはなりにくいという特性を持っているので、こんな布がいま作れたならの世界である。

表地は、定番L40番手のソフト仕上げを使用。まず、こちらに鉛筆で林与のロゴをイメージを描いて、それを裏地と重ね合わせ固定し、仮縫いを行ってミシンで縫う。洋服以上に大きなものなので、ミシンでコーナーに差し掛かると90度全体を回転させながら縫っていく作業も結構大変なことが予想されましたが、なんとかクリア。仮縫1時間、2時間で縫製作業は終える。

あとは、明日会場についてからの空き時間をつかって、表地の縫い目に沿って生地をカットして、裏地が見えるようにすれば、生成りベースに紺のラインで林与のロゴが見えるという想定。5年前の初めてのジャパンクリエーション出展のときに、初代のパッチワークロゴ看板も二人がかりの力強い縫製の力で前日に看板をからの作業で仕上げましたが、今回は時間に追われながらの一人作業で時間との戦い。
2013年05月06日
今日は、午前中の時間を使って、林与ロゴを生地の上にトレースする仕事を行いました。初代ロゴ看板がパッチワークだったので、布に正確にロゴを描くという試みは初めてです。生地の歪みなど手で直しますが、出来上がったときにどこまで許容範囲に収まっているのかは未知数です。

L40ソフト仕上の生成の布に、約220cmX生地幅115cmで、鉛筆で薄っすらと林与ロゴを描きました。技法として確立されていませんので、こんなやり方が本当にうまくいくのか迷うところですが、とりあえず、大きな林与看板ができれば、今回はよいだろうという妥協にも似たものでベストを尽くすのみです。初代のパッチワーク看板も5年前はじめての試みで、展示会場で壁に貼ったときに派手すぎて恥ずかしさたっぷりでしたが、そのうち慣れて当たり前に感じ、作り直そうと思っておりながらも4年ほど使いました。

なくなってから、しばらくは、インクジェットで紙に印刷したロゴを使っていたのですが、やはり、林与は生地メーカーで、生地の展示会ですので生地を使って作り上げるのが一番だろうと。林与のロゴ、リネン日記にも何度か書かせていただいておりますが、50年以上昔の着尺のダンボール箱になども印刷されているものなのです。与一じいさんがロゴを考案したものだと思います。

何人かの皆さんが林与ロゴをみられて、日本らしくない、イタリアのイメージだとか、ヨーロッパのイメージだとか、おっしゃって下さいますが、林与の近江上布が和柄でありながらも着物着物しておらず、ヨーロッパの抽象絵画のような味をもっていながらも、ヨーロッパにはない味なので、やはり林与ロゴにしても林与近江上布柄にしても日本的なのだろうと思います。
2013年05月05日
仕事に追われているとなかなか散髪にすらも行く時間を見つけることが難しく、このゴールデンウィーク中には絶対に行こうと決めて、今日午後から行ってきました。ようやく晴れ晴れとしましたが、髪の毛が短くなった分、顔が大きく見えて太くなったような錯覚。最近は細くなったと思っていただけに、髪の毛が伸びていただけなのかと思うと少し複雑な気分。

午後からはいくつかの出荷の手配をして、夕方6時の締め切りに持ち込んだところ今日は昨日よりも早くトラックが出発しており、今日も集配センターへの持込、途中、ゴールデンウィーク中ということもあって、道は混雑、ぎりぎり7時に持ち込めたと思いましたが、今日は30分早くトラックが出たそうでちょっとの差ということではなく、こうなるともうどうしようもない。

日ごろはがらがらの飲食店も総じて今日はお客さんが多く、ゴールデンウィークらしさを感じました。
2013年05月04日
朝のうちに、昨日織り上げた、新しいプロジェクトの生機を工場内で簡易に整理加工してみました。水に浸けた途端、形状変化をして脱水を行うと良い感じ。長さなども最初から想定をしていたとおりの感じで乾燥して良い長さになりました。午前中のうちに、その新しい布をストールの形に仕上げてファーストサンプルが完了しました。デザインだけを変えれば、いろいろと楽しめそうな素材です。

目新しく感じられるような極端に新素材というのは、本当は1年以上掛けて開発をすべきなものです。生地にしてから一年ほど寝かせるといろいろな問題も見えてきたりするもので、検査だけでは見えないさまざまな問題も、手元において時々触ることで手の感触で問題を感じることもできるものです。通常、5年ほど手元においていい感じのものというのは安心して世の中に出していけるものです。

夜は、出荷の帰りになぜか工業団地の田んぼで花火が上がっていました。安土でなにかこどもの日に絡んでのイベントだったのでしょうか。少し車を止めて眺めていました。日本の花火というと普通は川原で打ち上げられるものがほとんどですが、田んぼで打ち上げられる打ち上げ花火というのは近くで見ることが出来るので圧巻です。まだ、夏でもないのに、日本で花火を見ることができ、30分ほどのことですが、得をした気分で会社に戻りました。
2013年05月03日
夏のストールというのがストールブームだけに終わらずに、根強くある背景には、首が焼けてしまう紫外線防止というほかにも、肌寒い朝方や夕方などに羽織ると肌寒さが抑えられたり、また、冷房が効きすぎた部屋の中で膝に置く等して肌寒さを防止するなどに使えるからだと思います。

暖房に関してはそれぞれの人が暑いなあと感じた人が服を脱ぐなどして温度調整ができるのですが、冷房に関しては、寒いなあと感じてももうそれ以上に服を持ち合わせていないので、冷房自体を弱めるしかないのですが、他の暑いと言う人がいれば、なかなかみんなが満足できる状況を作り出すのは難しいものです。

昔学生時代、カリフォルニアにいたときも、教室の冷房に慣れている先生というのはどんどんと冷房を下げていきますが、休み時間など常に外のテーブルで日光浴をしていた私などは教室の中は寒くて好きではありませんでした。布の暖かさくらいで体温をコントロールできるくらいが一番、体の機能の衰えなども少なくよいんじゃあなかろうかと。

栄養剤に近い健康食品なんかも、それ自体は体に吸収が良くても体が吸収するという機能を衰えさせてしまう恐れが大きいもので、本来は自然の食品から栄養は吸収することが大事です。日本の一部の栄養学者も、食育で健康補助食品を薦めたりするタイプありますが、日常の食生活においてタブレット化されたものから栄養をとって満足という教育、ブロイラの成長ホルモンや抗生物質混じりの食品で育てられる鶏の健康管理に似たところあろうかと思います。
2013年05月02日
5月になりましたが、ここ数日肌寒い日が続いています。桜も葉桜になりながらも、桜の咲いていたときよりも陽気を感じることができず、天気もよい感じでも肌寒い5月です。自動車で出荷などに出たときの、私の楽しみのホットブラックコーヒー。

今日は、ミスって、コールドのブラックコーヒーのボタンを押してしまいました。しまった、と思って、ホットコーヒーを買いなおそうとしましたが、すべてがコールド飲料。5月1日から、自動販売機もつめたい飲み物だけの提供というのが毎年の出来事です。まだまだ、寒いのに、人の感覚ではなく、制度的に切り替える自動販売機。売れ行きも落ちるだろうなあと思います。

年中リネンを扱っている林与が、季節を語るのも、がまの薬売りかもしれませんが、自動販売機なんてもともとホットとコールドの両方を扱えるのに、5月1日から多くの自動販売機において、コールドに統一してしまうというのが当たり前なの毎年のことながら不思議に思います。

今日は、特殊な糸を繋ぐ作業、糸のトルクが大きすぎて、糸が束になってひねれてしまい、手作業で1000本ほどを繋ぐ作業3倍くらいの手間です。これほどまでに扱い難いものだからこそ、扱いが難しいから壁を越える意味があろうかと思います。スナールもクリアして、糸が届いてから2日で基本的なファーストサンプルが出来上がり。難しくても迷わずに進むということ大事に思います。
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