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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
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2014年04月14日
今日は午後、京都からプリント工場の方が来られた。営業の人を除いた二人は作業着で、インクがついている。その汚れた普段の作業着こそ仕事をしている証拠みたいなもので、その格好を恥ずかしいとか思っているようでは仕事はできないものだ。

私が工場で機械修理するときに一番に油だらけの機械の下にもぐる覚悟があるのもほかの人が真似のできない覚悟だったりする。ほかの人は見ているだけで、いつまでも成長しない子供だなあとしか見えないもの。できるできないは時間の長さではなく、覚悟の問題だと常に思う。

その後4時過ぎから、加工工場の方がこられて織物加工に関する説明を受けた。海外展開に向けての加工を吟味したいと思うところがあって、いろいろと私も聞いた。技術的な部分だけでなく、やりたいときにやれるような力が現実の仕事では必要だったりするもので、本生産の時期に実際に頼むことができるような加工でないとならない。海外の注文というのは、インスタントなものが適しているように思えるような納期で、納品などに関する時間的なリスクなども高い、量はまとまることが多いが、価格も海外が高いことのほうが少ない。加工で複雑なことをやることは得策ではないが、日本のように微妙な感性が通用しないので、目に見えて分かる違いを見せないとならない。

近江上布プリント柄は海外展開の重要な要素と位置づけ、いろいろな素材クオリティと複合させてヨーロッパ市場で日本のイメージを展開したいと考える。そのときに風合いなども重要な要素。技術は基本的要素で、技術以上に仕事に対する気持ちを持った人たちとものづくりはしていきたいと考える。
2014年04月13日
今日は、地元のいろいろな神社で春の祭りが行われています。桜は散りかけながらも、子供たちにとっては楽しいひと時だろうなあと、昔を思い出して思います。桜が散った後には、緑の葉があります。花が散ってから葉が咲くというのも不思議ですが、自分で光合成して体力を蓄えるのはこれからだということでしょう。

こういうのってなんとなく商売に似ています。一年で、皆さんが布を必要とされるというのは仕事も華やかですが、桜が散るとともに、林与も自分自身でものづくりしながら体力を育んでいく季節に入ります。

この2月は寒かったので、今年の夏は暑くなるのではないかと思うのです。面白いもので、夏が暑ければ、夏物の洋服が売れるのかというと、今は7月にはバーゲンが始まりますので、暑くなってもお盆過ぎには秋冬ものに置き換えられて、実態の気温と売り場とが整合していないことが多いのです。また、暑過ぎると外に出ないで家で涼しくくつろぐので、夏服が売れることには繋がらないものです。

昔は洋服でエアコンの代わりでした。衣食住というのは別の要素に見えますが、実際には、補完的な要素で、寒いときに暖かいものを食べるのも、暖かい洋服を着るのも、暖かい部屋にいるのも同じ要素なのです。寒いときに暖かい洋服を着るのは普通のこと、暑いときに涼しい洋服を着るのは普通のこと、それでいて体というものが健康に保たれるのだろうと思います。

今日は、展示会のサンプル生地の準備に午後から追われて、近江上布プリント柄を今回はメインにPRしようと計画し、超細番手生地のストールにプリントされたサンプルストールをもったいないけれどもカットして台紙に貼りました。
2014年04月12日
今日は耳糸のカラミソウコウで捨て耳が切れて切れて織れない問題。切れる原因がカラミソウコウにあると思って夜中何度も直してそこそこ調子よく織れるようになって喜んでいたら、朝、織れない状態に陥り、原因がレピアヘッドが微妙に高いことにあるのではないかと右側のレピアを交換、捨て耳の糸切れがなくなりました。

先日から納期に追われ、機を作って3反織らないとならないのにそのだいではいくら頑張っても1反しか織れない。ほんと間に合わない、今日加工出しの予定。仕上がった反物が倉庫にないかと探すがない。キバタがないかと探すと2反同じ糸のロットのものがあった。キバタでの注文が入ったときのために加工に出さずにとっておいた2反。奇跡的な幸運。しかも自分で自社用に1トン作ったロットの糸なのでロットもキバタに書いてあった。

もうひとつの台は捨て耳がテンプルに挟まって動きにくくなり捨て耳のカッターが上手く切れない。何でなのとテンプルを外して見るとテンプルの駒がひとつ反対についている。こんな初歩的なミスを誰が?こういうミスをするタイプのひとといううのは何もかもが危ない。以前来てもらっていたひとか今の誰かか?

仕事というのは正しくできないならしない方がマシなことがおおい。職人でその事に気がつくひとというのは少なく、手伝い気分で我流の抜けない人と言うのが一番厄介だったりする。家族経営の難しさは、家族や身内の人ほど仕事が出来ないといわれるところとも被る。

午後一番での加工だし、そのあとクロネコで出荷。送料が値上がりしたので60サイズに収まるように梱包。本当は80サイズで梱包したいところ。
2014年04月11日
滋賀県では今がサクラ満開。いつもどおりといえばいつもどおりのタイミング。この週末から、長浜のDENさんで、毎年恒例の1ヶ月間のロングランな展示会が始まる。13日の朝に反物を納品するついでですが、顔を出します。

今日は10件ほどお電話いただいて、宿題が溜まりすぎ。朝からというか昨日の夜から織機と格闘。機を作って、それを織機に載せる。載せたときに100本以上糸が切れてしまって、朝5時から11時まで切れた糸を直す作業。慣れているので全然苦じゃないけど、時間に追われているので時間がないのが苦しい。

耳の絡みソウコウの糸が切れがちで、それを直すためにそのあと午後3時までかかって、順調に織れ始めたのは夜。でも、順調に織れてよかった。

キッチンクロスを織っているシャトル織機は、シャトルを挟んでシャトルが大破。片側のステッキを叩く力が弱いのが原因だろうという結論。直そうとして、バネが壊れる。今日も手は油で真っ黒。織機の下にもぐって、からみソウコウを下に下げるバネの調節などして、とにかく時間がない。時間があるならじっくりとすべて分解して修理したいところ。
2014年04月10日
近江上布プリント柄をリネンの超細番手素材に置いたストールの試作が上がってきました。林与が取り組んでいる近江上布プリント柄プロジェクトがリネンの超細番手プロジェクトと融合し、今年は、イタリアとフランスの展示会に出展しお披露目をする予定です。

国内では、5月21日22日の東京国際フォーラムでのPTJにも出展をするのでそのときご覧いただけますが、プレミアムテキスタイルに入れるのは業者の方のみですので、一般の方にご覧いただく機会は、秋のジャパンクリエーションの機会になろうかと思います。

プリントされたストールは、近江上布の雰囲気を再現しているので、どれもが懐かしい色合いに染まっているのでレトロ感も漂い特色が出ています。日本人が愛した色柄を世界に向けで発信するプロジェクトで、日本のファッション業界としても意味があることではなかろうかと思います。

近江上布の蝶柄同様、インクジェットバージョンも超細番手のアパレル生地にプリントしてワンピースにしてもきっと素敵じゃないのかなあと思っております。
2014年04月09日
繊維業界におけるクールジャパンに関する公演会の案内をいただいた。ジャパンのイメージがクールなのかというと、クールに感じてもらえるような感性が伝わるようなものづくりをしないとならないと思う。

島国であるということは、悪いことじゃない、ほかの国とは違う文化や価値観を持っていることも悪いことじゃない。特に、着物の世界では、日本の布の文化というのは世界の最高を極めているといってよかった。

近江上布のハギレ海外の展示会では、日本の文化そのものに映ると思う。日本人でも吸い込まれる人が多いけれども、アジアの絣とは違うものづくりが流れているのだ。民芸品じゃなく、芸術品としての価値がそこには詰まっているといえる。版画や絵画以上に手間隙がかかり、価値のあるものをなぜ身に付けるというようなことを日本人は好んだのか。

とことんまで労力を布に詰め込むという点においては、日本の着物の世界のものづくりは最高水準ではないのかといつも思う。コンをつめて働くということが高く評価され、それはものを評価しているだけでなく、人というものを高く評価していたということだろうと思う。

働く人が懸命に働いていくらかのお金を貰って満足し、買う側もいくらかのお金を払って物を手に入れ満足。今は、そのバランスすらもが成り立ちにくくなって、ものづくりが、どんどんと日本でできなくなってきているのだろうと思う。商業ベースじゃない、昔の対面的な商いというものクールじゃないのかなあと思ったりする。

自分自身が海外の人と出会い自分が作った布を売るというのは、仕事としては大きくならなくても、割にあわなくても特別の価値があろうかと思う。出会って気に入って買ってくれる人がいたとしたらそれは本当に素敵なこと。
2014年04月08日
なぜか、ベトナムのドイツのミュンヘンバーのライブが新鮮。というのも、キーボードが男性二人で、ボーカル兼バイオリンの女性が一人のライブ。食べ物を食べるだけでなく、こういった余興的なものもそれなりの楽しみで、お客さんも多い。口パクなだけでなく、音楽もすべて演奏している真似。日本の生放送やコンサートでの口パクというのはよくあることだが、こんな小さなレストランでのアトラクションすらも弾いている真似というのは新鮮だった。

昔、大学生の頃、友達と京都のバーにいって、ピアノの演奏が始まった。2曲ほどだったと思うけど、会計のときに、何の説明もなくピアノチャージということで一人3000円余分に請求されていたけど、このレベルで商売がなりたっている日本というのもすごいと思った。

ほかに面白かったのは、テックスワールドの展示会の会場近くにある、名古屋居酒屋に入ったときのこと。日本の経営者ががんばってパリ郊外でお店を開いているのかと思いきや。入ってみると、中は居酒屋ではない雰囲気、キャバレーのようなセッティング。経営者は日本語が通じない。中国系の経営者のようだ。

お客さんは私一人、店長以外に料理職人みたいな人もいる、若いお店の女の子がお客さんもいないのにたくさんいる。これまた、ぼったくられるかと思い、ぼったくられてみようと、値段も分からずにいろいろと注文をしてみた。食事だけで3時間ほどいただろうか、ワイン1本と3人分くらいの料理を注文して食べまくって払ったのは4000円ほど。

旅先での食事というのはメニューも読めずに注文をするので当たり外れが多いから面白いと思う。
2014年04月06日
今日は朝から東京に行こうと思って作業をしている間に、出発が午後になり、米原の駅で駐車場を探しても満車ばかりで、車が止められず、新幹線に乗るのが遅くなり、東京に着くと5時半。展示会の終わったAQAで小林さんにお会いして近況報告など。

リネンシャツでも真ん中にディスプレイされている50年以上前に織ったアイリッシュリネンを使用した染下生地の赤と白の2枚のシャツは雰囲気が違う。特に赤は色が綺麗でかつ深く、綿ともシルクとも違うリネン素材の色の美しさを奏でている。

ベルギーやフランス産フラックス原料の現行の糸でそれに迫ろうとつくったブルーのタイプなどもよい感じまで迫っているとは思うが違いを感じるし、違ってよいのだろうと思う。興味のあられる方は、青山通りの一本裏の通りにあるAQAでその違いを感じていただきたい。
2014年04月02日
4月に入って、気になるのが、消費税アップに伴う値上げ。ガソリンは5円ほど上がった感じ。送料なんかも上がってきている。物価が上がる傾向というのは、ものづくりしているものにとってはものの価値が上がるので悪いことではないのだけれども、結局は大きな反動というものがあるのでそれのほうが怖い。

消費税アップで日本の財政を救えるとは思えんが、輸出企業が集めた消費税納付をしないことで、税制の偏りが増し、輸出型に企業の行動が移ることになろうかと思う。集められた消費税が納付されていない部分すらも解決せずにそれを加速する。消費税を適切に納付できるように輸出消費税なるものを新設するべきではなかろうか。

ここ数日、徹夜モードが続いているので、体力が落ちてきた。お昼に半年振りくらいに、食べ放題に行って充電した感じ、今日は、夜になってもお腹も空かず元気なまま。昔の人にはこういう贅沢もなかったからこそ、よいものが出来たのだろう。また、宗教心以外の部分でも、村の祭りなどが唯一思い切って飲み食いできるようなチャンスだったから祭りなども大切にされたのだろうと思う。
2014年04月01日
「つなぐ通信」の春号を成田さんが届けてくださいました。「お元気ですか、個人的な春は来ましたか?」というコメントを添えて。仕事に追われすぎて、ボロボロなことの多い林与ですが、いつも応援して下さってありがたいです。40過ぎたおっさんが心配されているというのも面白いところですが、林与はおっさんにはまだなりきれていないところもよくわかってくださってるんだろうと思います。

今回のつなぐ通信では、藍染の機屋さんが紹介されていました。ぜひ、つなぐ通信を手に入れて皆さんも読んでみてください。昔ながらの仕事が日本に残っているというのも、世界的にみても希少なので、そういうところに専門家や行政のみなさんも気がついてほしいものだと思います。そういうのって、損得を超えた世界だからやっていけるのですが、損得勘定の目で潰そうという力が働きがちなものです。
2014年03月28日
今日はストールの切り房つくり。こういう仕事でも出来る人と出来ない人の差というのは大きく、できる人にとってはなんでもない、ほかの仕事の合間にするような仕事で、出来ない人にとってはすごく難しい仕事。

今日はテキスタイルマルシェで帰ってきた反物の紙包みをみて、どれもパンクして反物が顔を覗いているのでびっくり。大きな面を作るために紙と紙を張り合わせてある接着の幅が以前のものと比べると半分以下で、そこが剥がれてパンク。前回はかなり無理して高品位なタイプを作ってくれたのだろう。糸入りの紙で、ほんとしっかりとしていた。

アイリッシュリネンハンカチ用の箱が届いた。存在感かつ高級感のある箱なので、アイリッシュリネンハンカチを記念用に買っていただく方には、保管する楽しみもあろうかと思う。ファンド終了後に作ったビンテージ柄のタイプを母の日に向けて限定で販売させていただきたいが、縫製はパンク状態ではないだろうか、ちょっと心配。
2014年03月27日
今日は朝から出荷関係で追われていて、夕方までに間にあうかの状態。途中、岡山から飛び入りで以前ジャパンクリエーションでお会いしたお客様でしたが、せっかく岡山から来ていただいたのに時間がなく30分お話させていただくだけになり、申し訳のないことでした。

毎年、3月末といえば落ち着いて桜がいつ咲くのかという話をする時期なのですが、納期が遅れてしまっているものがたくさん合ってそれどころではない話です。普段から何倍もの仕事をこなしているものの一つ一つが麻のガチに近いものづくりなためにちょっと難しい。その昔ながらのガチなものが売れるかというとそうたくさん量は売れないので、小ロット生産でキリキリ舞。普通のものの3倍5倍も時間がかかってしまうような、新しい

阪急のイベントで、始めてお目にかかるお客様ともお話をして、いわれるのが麻の変わった物、良い物がないのよ、ということ。いろいろなお店を捜されての結論で、よいものに出会える場所というのも限られているようで、弊社がお取引いただいているお店のお名前が挙がることが多かったです。

阪急のイベントで、よかったなあと思うのは、本麻の素材を探していて下さるお客様数人にお出会いできたことです。業者さん向けの展示会などでは値段も高すぎるのか、間を介しては流れていき難い素材の一つで、特別なブランドさまやお店向けだけにしか流れていないものなのですが、一般の方でそういうものの良さを実感下さって求めて下さるのは、生み出してからも何十年も続けているシリーズだけに続けていてよかったなあと思える瞬間です。

本麻手もみ100番手の先染の柄物というのは、在庫にも残っていることは稀なのです。作ろうとするとお金が掛かりすぎて体力が必要。この春は時間ができたらチェック柄を手がけてみようかと思います。
2014年03月26日
今日は午前中ファンドの経理関係の説明会。担当の方がこの4月で替わられるということで、私の小さな会社の中以上に外の世界というものは変わり行くものだというのを感じます。午後からは、知的財産に関する案件で京都から弁護士の先生がお越し下さいました。間を取り持って滋賀県の発明協会の担当くださった方もこの年度末で退任ということだそうです。

今日の弁護士の先生のお話だと、ファッションの業界では大手企業が商標を取って守るようなケース以外、模倣を防ぐ手段というものはモラルハザード以外に防ぐものはほとんどないということをおっしゃっておられました。学生でいうとカンニングして点を稼ぐような褒められたものじゃない仕事のスタイルのほうが元気とうのが繊維業界ではよくある話。

先日のヨーロッパテキスタイル展では、非常にクリエイティブな布を展示している企業があって、国内のファッション業界にありがちな、夢のない価格、納期、品質みたいな部分だけで一年が過ぎてゆくという味気無さよりも、クリエーション的なテキスタイルが国内でも実際に採用されてもいいように思うのです。

そういうのは一般に学生の遊びといわれることが多いですが、実際に商売としてある程度成り立ってもおかしくないのですが、日本ではそういうの安定的に存在することが難しいものです。個人の方にはファンが居られるはずなのですが、少量で高価なものというのは成り立ちにくいものです。


2014年03月25日
近江上布柄の展開の件に関して、神谷町のオランダヒルズ最上階24階の一室でデザインの専門家の先生に相談。林与が相談を受けてもらうにはもったいないくらいのシチュエーションでしたが、価値というものは自分自身で生み出す部分が大きいというのを感じる。

そのあと東京国際フォーラムへ、ヨーロッパテキスタイル展が開催されていて、JETROアドバイザーの武藤さんに案内してもらって会場の展示を拝見する。春夏展ということで、リネンがたくさん出ているのかと想像していたが、リネン100%ものもを見かけることは難しい。複合的な請った物が時折存在する。

通常のテキスタイル展とは違って、一つのブースにハンガーを何千本という形で持ち込んでいる。また、言葉で説明をしなくてもハンガーでビジネスが成り立つという形。これから林与がイタリアやフランスなどの言葉の通じ難い地域に出て行くときに見習うべきことは多い。

展示会場の外、昔から顔なじみの滋賀県出身の方が居られて、今日は滋賀県に帰るということで一緒に新幹線に乗って帰る。近江上布のハギレを以前に見ていただいたものと思っていたが、始めて見られたということで、吸い込まれておられ一枚づつ丁寧に確認され、これは滋賀県だけでなく日本の国の宝物であるということを言って下さる。一生を生地の世界で動かれている方ながらも、見られたこともなく、また、そう感じてもらえるだけのものであるとは思う。分からない人が見ればただのゴミ、そこが人という要素が絡んで価値がピンキリな面白いところ。

布を評価する人の言葉を聞いてその人の人としての価値観が分かる。布にしても哲学なのであろうと思う部分である。
2014年03月24日
今日は、織らないといけない仕事があるのだが、糊付けに出して行方不明になった糸を捜したり、請求書を作ったり、出荷に追われて検反を行ったり、銀行に行ったり、とりあえずいろいろなことも仕事。

テキスタイルマルシェの次回の案内が届きました。場所は、阪急うめだ本店10Fのパークワン広場、6月4日から9日の6日間。リネンにとっては丁度よいタイミングなので、今回は持ち込む布を、リネン100%と本麻に絞って持ち込みたいなあと思います。カット済みの生地も増やせればと思いますので、ぜひ、みに来てくださいね。
2014年03月23日
今日は帰国して仕事再開です。ベトナムは雨続きだったけど、今日は快晴の一日。

明後日は東京で近江上布柄の案件で先生とお会いする予定で、JETROアドバイザーの武藤氏にご紹介をいただいた東京国際フォーラムでの展示会も見させていただく予定。

応援ファンドの説明会も明日あるということで、布の現場におりながらも、布を作るだけが仕事ではなく、新たな試みも楽しみにしている部分なども多いのですが、遅れている仕事もたくさん抱える中で、どれもを限られた時間でこなしていかないとならず。

今日は夕方海外出荷。何百枚のストールの月末納期の案件も今日加工の仕上がり予定で、製品にしての納品も月末。キッチンクロスの案件。別件のストールの織も月末まで。帯の案件も月末までに。とりあえず、ひとつづつ前に進めよう。
2014年03月21日
ベトナムではホテルでゆっくりと過ごしたので、いつもよりも良い物を食べて休息をとることができました。帰国すると納期の案件が待っており、出発前にも努力をしたのですが、たくさんの仕事をやり残しての出発となり、お客様には大変申し訳のないところです。

ベトナム滞在中にも日本とは電話でやり取りをしておりましたが、いろいろな方が林与との新たな取り組みを考えて下さっており、新しい経験がいろいろとできること楽しみにしています。もうすぐ4月で例年なら本生産が終了して少し落ち着くころになるのですが、今年はいろいろな段取りを組んでいくことで忙しい春になりそうです。

2014年03月19日
ベトナムのホテルにラウンジがあって、そこにはプールやトレーニングジムが併設されている。使っている人は少ないが、欧米人がルームランナーでトレーニング。これが本当に理想の世界なのだろうかと思うと、なんでこんなにホテルの中の小さな世界で運動みたいな。

林与的には、優雅にフィットネスのような生活よりは、工場の中で力仕事したりしているほうが、頭も使うし物もできて現実的でよいんじゃないかと思う。毎日追われているが、自分の人生というのは非常に充実しているのを感じる。

自分が作ったものを使った方が評価して下さるのは本当にうれしいことで、普通に見える麻布でも最初はなかったところから始まっている。テキスタイルマルシェでもお話したことの一つに、人生の中には決断を迫られるような状況があって、ピンチであるように思ってもそれを乗り越えたときには次のステージに進める。

どんどんと失敗も経験してそれを乗り越えていく必要があろうかと思う。失敗して恥ずかしいとかは仕事できない職人のレベル。常に自分の実力以上のことに挑戦するのだから、失敗することのほうが多いのは当たり前。そんな中から新しいものが生まれてくるのが楽しい。
2014年03月18日
テキスタイルマルシェが終わって、今日から繊維組合の皆さんと一緒にベトナム。インドに行ったときにも感じたのが、インドのほうが縫製の現場においても日本よりも確かな技術を持っている人が多いということ。それは量産する前の手で一着づつ作る世界があるから。

日本のアパレルにおいても流れ作業方式になると、一人ひとりの技術というものは低くても安定していることが大事で、特別上手な人がいてもサンプルと本生産が同じでないとならないので、また、本生産の個体差というものがあってはならないので、上手な人というのも邪魔だったりする。品質を下げて価格も下げて量をこなすことで、規模の経済が働き、損益分岐点をクリアでき、競争に生き残るという方法。海外生産型がビジネスとしては一番強い形だろうといえる。

ベトナムでもまだ一着洋服をつくれる人が残っているというのは、本当の国力だと思う。量産型のアパレルに転向した中国ではもう一着洋服を自分で造れる人というのは少ない。お金儲けに傾くと技術はどんどんと低下していく、ものづくりはどんどんと薄れていくものだ。
2014年03月17日
今日はテキスタイルマルシェ最終日、月曜日ということでお客様の流れは少しゆっくり、出展者同士で織物のことに関していろいろと情報交換などをするのも異なる専門の繊維のものが集まっているこのような会では有意義なこと。一週間のキャンプ生活をともにするような仲間意識と似たものがある。

今日は午後5時まで、あまりたくさんのお客様とお話しすることができないと思いながらも、つい話しはじめると1時間を越えているということも多い。本麻のチェック柄をご覧になられてこれを捜していたのよとおっしゃって下さるが、本麻のチェック柄はガチなものなので、作るのが大変だから世の中にそれほど出回っていないのだろうと思う。この方が昔手に入れられたというチェック柄も弊社がおつくりしている可能性は非常に高い。

また、今日は香港からの旅行会社の社長さんがゴールデンアイリッシュリネンの布を気に入って下さり話が盛り上がる。今度のマルシェに出ることになるなら、この布でつくったジャケットを持っていこうと思いました。
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