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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
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2014年03月16日
今日も朝キッチンクロスL25HDのハギレをそのまま縫製したテキスタイルマルシェバージョンをたくさんの方が買ってくださいました。よいリネンの風合いの真っ赤なビンテージアイリッシュリネンは完売。ダブルガーゼブランケット、インディゴリネン、リネン厚地、近江上布長柄など、ここ数年面白いだろうなと思ってつくったものは注目いただいて残り少なく。

リネン日記を読んでいただいております皆さんが今日も来てくださいました。布好きのかたというのはおしゃれな皆さんが多いのは当たり前なのか。始めてお会いする皆様ばかりなのですが、1時間以上お話させていただいたかたが多かったです。

イギリスから出張でこられたビジネスマンのかたが、お母様に生地をお土産に買おうとされて、日本の布ということだとリネンよりもシルクがよいのではないかと宮真さんのシルクをお勧めしたのですが、お手ごろ価格ではありながらも日本の物価が高いのを嘆いておられました。その気持ち作っている側のものもよくわかります。日本人でも日本製は贅沢なものになりつつあります。

午後からはミルツルさんご夫妻が様子を見に来てくだいました。林与の布を見るために神戸からお越しくださったり、近くから自転車で駆けつけて下さったり、普段、ネットで応援下さっている皆様とお会いできてお話できて楽しかったです。
2014年03月15日
今日はテキスタイルマルシェ4日目。いつもネットをご覧くださっている兵庫県にお住まいの方がお越し下さり、興味深いお話。その方が子供の頃にお父様が地元の会合で、桐箱に入った近江上布のハンカチを貰ってこられ、綺麗だなあと子供心に思ったという思い出を教えて下さいました。

桐箱に入れた近江上布ハンカチというのは、組合、商工会、金融機関の会合などの記念品として特別にご用意させていただくために、昭和の中頃に林与が始めたもので、たぶん、それは林与の近江上布だろうなあとお話をお聞きして嬉しかったのです。

手織りの近江上布ハンカチは、もう残り少なくなってしまいましたが、手にしていただいた皆様のお記憶の中には残っていて、ものづくりの価値というのはものそのものじゃなく、ほかの思い出とも連動して作られるものなのだろうと思います。この方の場合は、小さなころのお父様が貰ってこられて御見せになられた思い出や彦根に住んで居られたこととも重なって、よいイメージを持っていただいている。

私自身もそのお話をお聞きして、自分が子供の頃に、近江上布絣柄のハンカチを、母親が私が使うように用意しても、使うのが普通のハンカチと違うので恥ずかしかったのを覚えていたりで、近江上布ハンカチに関してちょっとトラウマの思い出が蘇ってきました。私もものづくりをする立場となって、一番くらいにその特別な価値の世界を守りたいなあと考えています。
2014年03月14日
今日は、朝、大津のパスポートセンターでパスポートを受領してからで、日ごろ弊社の生地を使ってよく知っていただいている長浜の布工房Denさんの尾崎さんにヘルプしてもらいました。お客様は全体的に少な目な流れで、麻好きのお客様と比較的じっくりとお話させていただけました。

出展者の皆さんも、麻以外の他の素材の得意なテキスタイルメーカーさんなのですが、なぜか、麻にはみなさま興味深々で、麻のこと、リネンのことをいろいろと尋ねて下さいます。麻の話というのは生地が良いとか悪いとかじゃなく、麻は丈夫な素材なのでキッチンクロスにしても嫁入り道具で代々引き継がれていく歴史的な要素があったりと歴史的な語りの部分が面白いのです。

あと、織るのが難しかったりとか、原料の作柄の良し悪しでワインでいうと風味が違うみたいなところもあって、一つ一つの生地を自分の眼でご確認いただいて好みの感じのものを買っていただくのもテキスタイルマルシェだと可能です。

ハードマンズ社の140番手のビンテージアイリッシュリネン糸を使用したハンカチも、色柄含め、いくつか並べていますので手にとって見ていただき、お買い上げもいただけます。雰囲気漂ってますので違い分っていただけるのではないでしょうか。私が自分用の麻ジャケットを作ったアンドリュース社のゴールデンアイリッシュリネン生地も1m4万円+税で販売していますので、興味のあられる方は見に来てください。

それと50年ほど前に織ったサブロク(91cm仕上)の生地を真っ赤に染めた生地もリネン生地としてはその光沢感といい最高の風合いのものなので見て触っていただくだけでも、リネン好きの肩にとっては価値があろうかと。1mが4000円+税の特別価格で今回は残り5mほどでしょうか(来て頂いて売り切れていたらすみません)、リネンを追い求められてもこんな風合いの良いリネンは今は他では見つかりません。林与もこのリネンを一生掛かっても再現できるとは思えないのです。これがリネンなのというような世界ですが、50年前にはそんなリネンが日本でも作られていたのです。今回は、残り5mほど。

ちょっとビンテージな20年位前の好きのない綿麻のシャツ用生地も糸が綺麗なので素敵です。私が見てもらいたい生地を倉庫から少しだけですが並べ、販売させていただいております。日本の良い時代の麻の世界ものづくり、少しですがご覧ください。こちらは1m3000円+税。

お買い得は、人気のリネンキッチンクロスL25HDのハギレで作った長さがまちまちのキチンクロス、63cm幅のタイプが、長さ10cm当たり100円で、30cmほどのタイプが1枚300円から。今回の人気で、毎日補充しています。他のリネンの生地屋さんを巡っていただいても、こんなにしっかりとシャトル織機で織った耳までリネンな生地にめぐり合えるということは稀で、ヨーロッパのビンテージなマングルクロスの世界と被るところあろうかと思います。捜し求めておられるものが何気にお手元にできる魅力。

厚織の生成ベースのテーブルクロスどっしりとたっぷりリネンなのに、特別価格の1枚3000円+税。ワゴンに埋もれてはいますが、見つけられる方は買っていってくださいます。何気に見えてもしっかりと厚織りで使えこめば使い込むほど味が出る。汚れても丈夫なのでごしごしと洗ってもらって大丈夫。林与の厚織技術を詰め込んだHDタイプですので、デザインだけの軟なリネンテーブルクロスとは違います。

日本の麻生地のお手本ともいえる日本のアパレルブランドと歩み続けた林与のロングセラー本麻手もみ100番手も何気に並んでいますし、国際的スタイルコンテストで3位受賞のリネンデニムブラックも何気に並んでますし、インディゴリネンなんかも何気に。100番手クラスのリネンストールも何気に置いてます。一つ一つが林与自身にとっては結晶です。林与の生地というのは、一つ一つに語りのつまったものが多いので、生地そのもののほかにも語りの部分も楽しんで下さいませ。
2014年03月13日
今日は阪急うめだ本店テキスタイルマルシェ2日目。外はあいにくのお天気でお客様の出足は少な目、午後からファンドの審査があるのでDENの北山さんに留守の間、手伝ってもらう。お客様は少な目ながらも、なぜか麻は好調で昨日よりも麻が好きなお客様が増えたような感じである。

2時に大阪出発で3時に大津、4時からファンドの審査があった。審査される先生方が質問をくださるが、お金の話を超えたところでの商売やプロジェクトの感覚というものを伝えるには難しい気がした。これは人生経験の違いでよくあること。どういう人と組んでプロジェクトを進行していくかということは、プロジェクトの成功や失敗の意味合いも大きく変わってくるので、今回はファンドの活用を断念をするのも一つの結論なのだろうかとも思った。

中途半端に妥協して物事をやるよりも、どうせやるなら、思い切った応援を受けて前に進めるような環境を前提として持つことが大事。成功の基準も違えば方向性も定まらないだろうし、人との駆け引きやメンタリティごとに無駄に力を使わないといけないので時間無駄で疲れる。応援するなら応援するで覚悟をもって応援。応援しないなら応援しない覚悟をもって応援しない。

一度しかチャンスがないものを成し遂げようとしているときに方向性をぶれさせるような応援なら必要はなかろう。失敗しないようなありきたりな事業に落とし込んでは最初からやらないほうがマシだろう。私が審査員なら、思い切って自分の考えでやってみて失敗を何度も経験し、とりあえず一つ自分の力で成功にたどり着きなさいというのがアドバイス。また、実績というのはその積み重ねだろうと思う。

テキスタイルマルシェに戻ると、1mが3000円、4000円とか、それ以上の普通以上に高い生地だけどもお買い上げくださるお客様が多くいてくださり、自分や自分のつくったものに対する評価というものは審査員の先生ではなく、実際の使われるお客様にしてもらうものだろうと感じる。使ってくださるお客様というのが最終的な審査員なのである。また、買っていただくだけが意味のあることでなく、買ってもらえなくても見ていただくだけでもよいので憧れていただけるようなものをつくりたいと思う。買ってもらうこと考えすぎるとどこにでもある真似物づくりになってしまうので、それは一番避けたいところ。

2014年03月12日
今日はテキスタイルマルシェ初日、百貨店の厳粛な全体朝礼で一日がスタート。お客様商売の厳しさというものを感じます。

今回、初めての阪急うめだ本店での出店で分らないことばかりですが、運営スタッフの皆さんのフォローもありがたい。テキスタイルマルシェを運営されている企画の皆さんは、リソースセンターという組織で組合などをサポートされていた皆さんで、リソースセンターが閉じた後も、テキスタイル産業をプロモートしていきたいと自力で動いておられます。
2014年03月11日
今日は、夕方出発で、阪急うめだのテキスタイルマルシェの準備。前回、やわらぎさんで即売会には参加させていただいたものの、今回の会場は百貨店なのでまったく雰囲気が違う。手芸関連の集まったセクションの人通りの多い広場に会場を作り上げる。

持ってきた生地を段ボール箱に立てるというのが基本の作業なのだけれども、それってほんと生地勝負みたいなところがあって、会場の周囲にも店舗運営をされている生地屋さんなどもある。百貨店の店頭が新しいものを求められるのはよく分かる気がする。並べているものを次々と変えていかなければお客様というのは飽きてしまわれるから。

隣の宮真さんと林与はまさに織物屋っぽい反物持込で、段ボール箱に反物を立てて詰め込んだスタイルのお店。ほかのお店は小物や製品を多く扱われ、百貨店のお店に引けを取らないようなスタイル。反物を詰め込んでいる段ボール箱一つにしても、なにげに50万円とか100万円の商品が詰まっていることになるので反物の世界は怖い世界。

松尾捺染の奥さんが林与のリネンキッチンクロスL25HDに興味を示して下さる。生地屋さん関係の方にもやはりリネンというのは人気だったりする。今回のテキスタイルマルシェ用の目玉企画として、L25HDの端切れを縫製して長さがバラバラの状態のものをタオルに縫製して洗いを掛けたものを、長さに応じて10cm100円のお値段で特別提供。リネンキッチンクロスL25HDは布好きな方にはほんと人気ある。まだお使いでない方には使ってもらいたいアイテムである。
2014年03月10日
ここ数日雪が降り寒いのですが、今日は本格的な雪。こんな感じが何十年も前の子供の頃の冬。日本のファッション業界でも春夏秋で、冬がないといわれることが多くなって久々の冬らしさのある冬。

帯の仕事を夜通し織ってお昼前に、織った生地を取に来てもらって、ひと安心ながら、今日は、急ぎのリネンの細番手の仕事をお客さんが、私が手が足りずにピンチということで、経繋ぎを手伝いに来てくださるので、整経の作業、ならびに、もう一台、立ち上げたプリント用の生地の織りを進める。

今日来てくれたのは長浜の布工房DENさんの方で、4月に渋谷で展示会をされるための生地をつくるのを手伝いに来てくださったのです。寒い工場の中で、延々と何時間も糸を繋ぎ続ける。縦糸つなぎという作業は織物では一番初歩的かつ織物の作業を象徴するような仕事で、この仕事がミスなく早い人というのはほかの作業をやっても上手なことが多いのです。

前かがみの姿勢で丸一日腰も痛いのではなかろうかと思いますが、慣れない仕事でも教えてもらったあとはもくもくと作業され終わりがけは一時間に300本ほど。洋服を一人で仕上げることができる方で才能もあっても、こういう単純作業でも当たり前にこなそうとする姿勢を持っておられ、仕事ができる人そのものを感じます。
2014年03月08日
今日は、テキスタイルマルシェのための出荷、反物を短く巻きなおして送る準備。反物を箱から取り出してみてもらうことができる大きさとしては、丸巻きの状態だと10mくらいが丁度よいのかもと、前回のトライアルマルシェ出展で感じました。

機屋に生地が残っているということは、いつでも自分の生地を見てもらえるということでよいことだと思う。機屋というのはテキスタイルをデザインすることだけが仕事ではなく、定番的な生地を織ることも大事で、それが本場の麻織の産地としては大事な部分の一つ。産地で自分たちが作り上げたものが日本の標準的な仕様になって、今ではどこにでもあるといわれるほどなのもものづくりの最初の苦労をしらないのかなあと聞き流す。

機屋ごとに生地の規格は微妙に違うのは特色が出て良いことだろうと思う。林与も独自に生地をつくるので、打ち込み本数などは匙加減で決めて、一度決めたものが続くことになる。続ければ続けるほど広まることになる。

今日は発送準備で倉庫の反物などを眺めたが、軽んじてみていた生地でも良いなあと思えてしまう。それは、今の生地というのは特色が消えつつあるからだろう。今の日本の麻生地は安全なところにとどまりすぎていると思う。加工していただいた工場の札を見ると、10数年前に廃業されたところが多い、2000年くらいからが繊維を取り巻く状況が一番厳しかった時代で、外資の保険やハゲタカファンドと呼ばれるものが政治と絡んで日本の伝統産業を壊滅状態に陥らせた。

バブル崩壊のあと、まださらに外資バブルを追い求めるような話で、日本の金融機関においてもアメリカで大きな問題となったサブプライムに加担したところは多い。そういう一国の経済破綻状況を救うためには戦争くらいしかなかろう。多くの命が欲のために失われる。
2014年03月06日
今年の2月でパスポートの有効期限が切れたのと、今年も、海外に行く予定が何件かあるので新しいパスポートを作りにいきました。パスポートの写真も用意せず、バタバタで行きましたので、パスポートセンターでパスポート用の写真を撮ってもらいました。

案の定、眠たそうな疲れた目をしていて、まあこんなもんでしょう。写真撮影が終わってちょっと一息、なぜか、ブラックではなくジョージアの微糖を飲みたい気分になって飲むとおいしい。甘さを求めるというのはそうとう疲れてる感じです。パスポートは郵送されるものと思いきや、本人が取りに行かないと行けないということで、結局のところまた予定が厳しくなってしまいました。

午後からは、大津駅前の滋賀大学サテライトキャンパスで撮影テクニックのビジネスカフェ。何が基本なのかも分からずに今まで撮影をしていましたので、今回、1時間だけですが受講して、基本というものがどういうことなのか分かりました。あとは、時間との兼ね合いでどこまで写真や撮影した写真に手を掛けるか。

戻った八日市インターは吹雪き。インター近くのコンビニの駐車場でメールや電話を済ませ、会社に戻る。今の時期にまだこの春夏の注文をいただけるのはありがたいが3月は一杯、これからの注文に関して4月のゴールデンウィーク前までにどれだけ作れるか。
2014年03月04日
この3月12日からの阪急うめだ本店10階でのテキスタイルマルシェが迫ってきました。本日、午後から説明会が大阪の本町でありました。時間がなく、米原から新幹線で大阪入りしてぎりぎり間に合いました。昼の新幹線というのは、とにかくおしゃれな人が多いなあと思いました。これは、平日の昼の百貨店と似ていると思います。

大阪の本町界隈を歩いていても、都市を目指すよりも繊維の町としての味を残すことを大事にしたほうがよいような気がするのです。いろいろな繊維関係の会社やお店が集まっていて、これほど味が残っている場所って少ないと思うのです。滋賀県の産地なんて、機屋なんて壊滅状態に近いですから、これだけ大阪の本町界隈に繊維の商い集中して残っているのは貴重に思うのです。この雰囲気、将来も残っていてほしいなあと。

テキスタイルマルシェは、12日から17日まで、阪急うめだ本店10階であります。私も13日の午後以外は、売り場に立っておりますので、お時間あられましたら生地を見にきてくださいね。
2014年03月03日
京都で職人さんと話をしていて面白い話がありました。その工場には大学生が授業の一環で見学に来て染色を体験するということで、教えると本職以上に正しく丁寧に作業するので、職人が作った販売しているものよりもよいものができるということです。

これは優秀な大学の大学生だからということでもないと思います。小学生が始めてミシンで小物をつくるのにゲストティチャートして立ち会いましたが、本当にまっすぐに縫うことができるのです。大人だとまっすぐ縫うことを意識しないとできないのに、小学生がまっすぐ縫うのを意識しないでできるというのも。小学生だとまっすぐ縫うことを頭ではなく体が意識していて頭が考えることなくというところでしょうか。

でも、そういう学生さんが本職の道でやっていけるのかというと、その単純作業に無欲で向かい続ける姿勢がないと仕事としては成り立たないので、仕事以外での夢みたいなものや仕事の中での夢みたいなものが強いと目の前の仕事が自分の仕事に思えないで逃避してというケースは多いものです。

ある社長からお聞きした話ですが、ものづくりの仕事をしたいということで何度も脚を運んで社長を口説き落としOKを貰っていざ仕事を始めてもすぐに来なくなったというケース。また、繊維関連でも会社を辞めたあと独立をされる方は多いですが、その規模というものはよほど覚悟を決めて自分でお金を大きく回さない限りにおいては、商いというものは大きく続くことはないものなのです。
2014年03月01日
今日は午前中はお客様が少なめでしたので、船場センタービルの中にお店を持っておられる着物を扱われているお客様のところに伺いました。関西では繊維のメッカとなっている船場センタービルの中には生地屋さんなどもたくさんあって、お店を持っておられる方にとっては毎日が展示会のようなものなのだろうなあと思えます。

繊維の世界で、何かやろうとすると日本でもどこがやっているかとなると頼れる先というものは数少ないもので、その意味というのは、やっているところが減っているという問題だけでなく、自分自身で仕事を生み出せる人というのが稀だということだろうと思います。

受け継いだ形の商売だと、すでにやることも決まっているかの錯覚をもっていることが多く、今新しくその分野に参入される意欲的なところにも数年で追い越されてしまうことも会社としてもありうるもので、何十年の職人でも自分ひとり分食べていく仕事する力を持っている人は稀だろうというのと似ているのです。

昨日も、展示会の会場で年配の方とお話をして、一つのことに関して正しい認識をもたれているのに驚いたのです。特別なものを小ロットで生産することのパラドックス。小ロット対応していると機屋は潰れていくのは当たり前という結論。機屋というのは苦しい過去を乗り越え常に苦しい局面で仕事している人たちなので商売において人情味をもっていることが多く損をしてでも育てたい気持ちがあるので、小ロットは商売抜きに、人情で作っているケースがほとんどじゃないでしょうか。

私も実際、昨日、お客さんが空いたときに、2000mというプリントのロットを小さくしてほしいというお話をプリント会社に頼みに行ったりもして逆のケースもしかりで、それがたとえば10分の1の200mだとどうかというとモノづくりを知っているだけに仕事としては受けた側に仕事をして大きな損が生じ、続かないということよくわかるのです。プリント会社の方もいっておられたのですが、2000mというのも海外の1m100円の生地にプリントを載せるから成り立つ仕事なのだと。

今回の出展で気がついたのは、ほかの出展されていた織物会社の社長さんとお話をしてみて、織っているものは違っても、機屋の経営というものは似ているなあと思ったのです。商売に対する考え方も似ていないと続かないと思うところで、会場でお話をしていても、自分にメリットをというよりも私のほうにチャンスがないだろうかとアイデアを考えていて下さるケースが多いのです。
2014年02月28日
今日は、大阪本町でのトライアルマルシェというイベントに参加させていただいております。場所は、エコデニコというお店で本町駅すぐ。6社の合同の展示即売会で、お越しいただくお客様とお話できる機会。いつもの展示会の時には、みなさんとお話しする時間があまりありませんので今回はゆっくりと見ていただけます。

通常の展示会は生地サンプルを置かせていただくという形になるのですが、今回は現物の反物や生地を展示。12日から17日の阪急うめだ本店10Fのテキスタイルマルシェでも同じスタイルでの展示です。買っていただくことよりも見ていただくことが大事と思って、普通の生成やオフ白っぽいものだけでなく、先染の綺麗な色のものを中心に並べています。

明日3月1日夕方6時までやってますので、見に来てくださいね。リネン以外のほかの素材、シルク、ポリエステルなども出展をされていますので、布好きの方、いろいろな織物の会社のものづくりしている社長とお話できるチャンスです。



2014年02月24日
2月は同じ1ヶ月でも短すぎる。1ヶ月が、31日と28日とでは1割日数が異なればできることも1割違う。しかも、1月からのお正月休みからのしわ寄せが響いているので、新しい1年がスタートしているものの、落ち着くのは4月くらいというのがほとんど。

なぜ、2月が18日しかないのかというのは、一番最後の調節の月だからという理由で、うるう年の調節も2月に行われる。世の中がデジタルな時代になっても、毎月の時間を一定にすることはなく、こういうファジーなものを全世界が日数をカウントするのに使っているというのも面白い話だとは思う。
2014年02月23日
今日は、愛荘町で選挙があってあまり政治には興味がないのですが、応援したい気持ちになった人がいたので投票に行きました。高齢化が進んだ部分と、ゆえに新しい世代の芽生えの両方が見られる状態の町なので、今をとるのか、将来を考えていくのかで、大きく方向性など違うだろうと思います。

しかし、行政や政治なんてものは、一人の人間の考え方以上にフラフラとしているもので、考え方の方向性はどうであろうとも、自分の考えをもって信念を貫いたことをやってもらいたいものです。その場しのぎのことをやって、後片付けを次の世代に任せるようなことばかりが増えていくのはもうそろそろ止めにしないと。
2014年02月22日
今日は、大阪、プリント工場を見学させていただきました。近江上布柄をストールに載せたいという思いを前々から持っていたのですが、ストールへのプリントに強い設備を持っておられどのようなことができるのかというのをお話を聞きにまいりました。

会社に着くと驚いたのが若い方がたくさん居られること。繊維の現場というのはくたびれた感じが多いのですが、近江湖東の産地でも元気にしておられる工場というのは、年齢云々というだけでなく、どの方もがきびきびと仕事動いておられるものです。

会社の中を見せていただく前に社長のお話をお聞きしました。技術的なことではなく、企業は人であるということ。私も実感していることで、また、やる気がすべてだということ。これまた私も同じ感覚。林与のような考え方はどこでも浮いてしまいがちではありますが、すごく似たような仕事に対する考え方の大先輩を見つけた感じのお出会いでした。
2014年02月21日
雪の影響で東京方面の納品予定が見えず、夜行バスで新宿に到着、納品。8時の新幹線で滋賀県に戻る。東京では、伊勢丹さんのプロダクトプロジェクトの冊子をいただく、今回は商品ページ以外に、表紙と中のプロダクトプロジェクトの語りのページに林与で織ったキッチンクロス写真を使っていただき、林与としても取り組ませていただいた、何ヶ月かが、とても記念になる冊子。

今回東京に行く前に驚いたのは、1年ぶりくらいに履いたズボンがごそごそだったこと、この数日食べるものも食べずに織機を動かして、5kg以上痩せた感じで、腹回りの小太りがなくなった。10cmほどウェストが細くなった、昔から太った経験が少なかっただけに、昔に戻ったみたいでちょっと寂しい。あるいは、中年期が終わって、老齢期に入ったか。

会社に戻るとシャトル織機を動かすが、今までは納期に追われて調整どころではなかったので、動かしていて気に入らなかった開閉のバランスや打ち出しのタイミングなど気持ち悪いなあと感じていたところの本格的に調整を掛ける。不自然な横糸切れが多かったが、横糸切れなどが劇的に改善する。シャトルのキャッチボールも無理がなく安定。

調整が悪いなら悪いなりにも動かせる力も大事、調子が悪いからといって糸切れするからといって、織るのをあきらめたり、キズだらけに織るようでは織り手の織る技術が低い。100回糸切れで止まろうが99回くらいは正しく糸処理してキズを作らない技術も織り手の技術。
2014年02月20日
林与は、2月28日から3月1日の大阪本町本町エイトビル1 階「エコ・デニコ」http://ecodenico.jp/access.htmlでの産地生地販売会トライアルマルシェならびに、3月12日から3月17日の阪急うめだ10Fでのテキスタイルマルシェに出展することになりました。林与の麻生地、この2箇所で触っていただける機会が生まれました。

2月28日、3月1日のトライアルマルシェでは、ワークショップを含めて出展社は6社で、うち5社が初参加となります。丹後ちりめんの産地からは一色テキスタイル、麻の滋賀県湖東産地からは林与、福井からは合繊生地生産とソアロン混タオル開発を行うアイエヌアイとシルクの荒井が参加します。また、ニット工房であるニッティングバードがニットや糸作りのワークショップを開催します。林与も2日間店頭に立っておりますので、たくさんの皆様のご来場をお待ちしております。

3月12日から17日のテキスタイルマルシェも、13日以外は林与が会場で生地を即売させていただきます。また、13日林与の店頭をお手伝いいただける方捜しております。買っていただく方だけでなく、林与の生地を見てみたいと思われる皆さんおられましたらお越し下さいませ。

トライアルマルシェ、テキスタイルマルシェで展示した素材などは、この春から京都三条の事務所で週末などにアポイント形式になると思いますが、不定期に見ていただける形をとりたいというのが計画です。また、今回のトライアルマルシェ、テキスタイルマルシェでは専門学校生の方などもターゲットとなっておりますので、林与での将来の織物職人目指し厳しいものづくりの現場で働くことに覚悟のあられる方は履歴書もって林与志雄に話しかけてみて下さい。
2014年02月19日
米原の滋賀県伝統産業交流会館で、2月26日午後3時からのビジネスカフェで、世界で一番薄く軽い布を作られた石川県の天池合繊の天池社長が講演されます。繊維関係だけにあらず、社内改革や社員教育を考えられている中小企業のみなさんにとっては、自社で世界一のものづくりを目指すときの参考になろうかと思います。

林与も参加させていただく予定ですが、多くの企業の若手社員の皆さんにも自分自身で世界一のものを作り出していくことに成功された天池社長の講演は、それぞれの会社のピンチにも役立つのではなかろうかと思うのです。世界一のものを作っても、簡単に売れるものではないと思いますので、どのように販路開拓されたなども興味深いところです。
2014年02月18日
「鉄は熱いうちに打て」ということわざがあります。若いうちだと我慢が出来て我慢してやれば上手になるということだといえます。最初の1回目で乗り越えられないと苦手意識がついて次に乗り越えることはできないもので、仕事でも一度頼んで無理だとか難しいとかいわれ、次に頼んでも結局同じ答え、いつまでも出来ないということ。反対に、その人に仕事をしてもらおうとすると、こっちがたくさん仕事をすることになります。

力のない人の代わりに仕事していると、それが結局、自分が仕事をすることになり能力が高くなることになります。私にとっても雲の上の存在的な人というのは、結局、貧乏くじを引き続けながらも全体を支えている人だろうと思った経験が何度もあります。そういう人には勝とうとしても到底かないません。お金が基準となると貧乏くじを引く人の評価というものは低いですが、仕事って長い目で見るとお金じゃないところだから続くのです。

全体が外に対して形にならないと仕事しても持ち出すだけで終わりというのが分かっていないと小さな内輪の争いに終始してしまうような結果になるというのも、外から守られた職人が陥りがちな罠で、仕事というものも熱いうちに打たないといつまでもその人のためにあるものではなく、難しいとか出来ないとかいっていると他のできる人のところに行くのが普通のことであるというのも肝に銘じておかなければならないのは、特別意識になりがちな職人だけでなく地場産業の経営者にとっても同じことだろうと思うのです。
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